ワーキングマザースタイル転職大好き【第5回】




2004年12月08日

転職大好き【第5回】

Posted by 田村小梅

代議士事務所をクビになった後、私が働き始めたのは派遣社員として銀座の社長秘書だった。代議士事務所は学生時代のバイトの延長みたいなもんだったので、これが実質社会人デビュー。人事担当のオヤジは、初出勤日に私に「あなたの他にももう一人、もっと秘書経験が長い人が面接に来たんだけど、そっちは30過ぎててね。同じお金払って雇うなら1歳でも若い方が良いでしょ」と、いやらしい笑顔でのたまった。当時の私は、「若さ」の特権を大いに活用していたので、「そうよねー可哀想に、そんなばばぁにもなって就職活動なんてしてるのねー。ふふん」と、本来なら女性蔑視に怒るべきシーンで、むしろ「ただ若いだけ」っつー、何の価値も無い優越感に浸って満足していた。


が、そのオヤジも数週間後には、自分が決定的な誤りを犯した事を大いに後悔する事に。なぜって、私はあまりに仕事が出来なかったから。

「代議士事務所」という特殊な場所で『秘書』としての経験を積んだ私にとっては、「秘書」とは、人から頭を下げられる仕事だった。代議士事務所に毎日何組も来る来客者、地元からの陳情者だったり、お役人だったり記者だったりは、向こうが頭を下げてくる人で、こちらは「予定に組み入れてあげる」立場。だから、サイテーな事に、きちんと相手に礼を尽くしたり、敬ったりへりくだったり、という事はたったの一度も経験が無かったのだ!!
その上、代議士事務所はせいぜい3,4人しか秘書がいないので、それぞれに大きな決裁権や役割が与えられる。私も、日程管理やお茶出しなんて日常業務の1割にも満たず、それ以外は国会図書館で調べて資料を作ったり議員の代理で会議や委員会に参加して議事録を作ったり、後援会の人を国会見学に連れて行ったり、地元の新聞への活動報告をまとめたり・・・と、自発的かつ責任を持って仕事をしていてそりゃぁ楽しかった。だから私は「秘書は天職」と思い込んでいたのだ。

が、新職場はただの小さなメーカー。いくら社長と言えども、来客に対してこちらが圧倒的に立場が弱い。私に求められる仕事は、1日1件あるか無いかのスケジュールを管理する事と、「いかに美しい笑顔と礼儀正しさで客室にお客様をお通しし」「指先までしなやかな動きで、上品にお茶を振る舞い」「ドアを閉めて話をしているにもかかわらずお客様がお帰りになるのを鋭く察知し、絶妙のタイミングでエレベーターを開けて待っており」「外に出て、車が見えなくなるまでしっかりとおじぎをし続けるか」という事のみ!!


そんな事っ!!そんな仕事が世の中にある事すら、その時の私は知らなかった。つまり、私は【態度がでかすぎ】た上に、【あまりに気が利かなさ過ぎた】のだ。







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コメント

ぎゃはは。笑ってごめんね。早く続きが読みたいッス。

Posted by: 葉山 at 2004年12月14日 01:19

お疲れ様です。大変でしたね。そういうことって、転職にはつきものですよね。職種同じでも、会社や業界にとって、まったく業務内容や立場が違ったりして。「そんなの、入る前に言ってよ!」もしくは、「面接で雰囲気を匂わせてくれ」みたいな。こっちの方が業界で働く常識や内容を事前に調査しないとダメだったり。前職が特殊な業界や専門職だと特にそうかも。それでも、あなた自身、総合的に経験値が上がったのではと思います。がんばってくださいね。

Posted by: ゆう at 2005年01月02日 16:15

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