【シネマ・こむぎスタイル】第10回 フラガール
このところ、いろんな番組で、この映画「フラガール」の話題が取り上げられています。私はそういう特集、メイキング映像、そして、映画館の予告編を見ただけで泣けて来ます。夫もCMなどを見るたび「これ観たいんだ~!」としつこく言うので公開初日に親子3人で観て来ました。
★ストーリー
昭和40年。世の中には、石炭から石油へと「エネルギー革命」が押し寄せ、いろいろな炭鉱では人員削減が実施されたり、閉山になるところも増えていた。福島県いわき市は炭鉱の町で、男も女も大人はみんな炭鉱で働いていた。ここにも容赦なく革命の波は押し寄せ、大幅な人員削減が行われる。この危機を救うため、炭鉱の会社が「常磐ハワイアンセンター」を構想。炭鉱で働いていた人たちを従業員として迎え、フラダンスを踊るハワイアン・ダンサーも、炭鉱で働く女性、炭鉱の町の娘達で結成しようと考える。
炭鉱で働く人達は猛反対!「北国にハワイが出来るわけがねえっ!」「とんでもねえ!」と。
「求む、ハワイアンダンサー」のビラを見て、説明会に参加した女達は、そこで見せられた説明ビデオを見て「まるではだかでねえか」「へそ丸見えだ~」「あんなこど、できねえ」とどんどん帰ってしまう。残ったのは、18歳だが高校へは行かず幼い弟妹のめんどうを見ている早苗(徳永えり)と、炭鉱の事故で父を亡くし、炭鉱で働く母と兄(豊川悦司)と3人で暮らす女子高生・紀美子(蒼井優)だけだった。説明に来た吉本(岸部一徳)は「残ったのは2人だけかあ・・・」とタメイキ。「わだしもいます~」と言ったのは、吉本の部下(?)子持ちの初子(池津祥子)だった。その後、父に連れられて恥ずかしそうに来た小百合(しずちゃん)も加わり、レッスンは4人でスタートする。
彼女達にダンスを教えるのは、SKD出身で、本場ハワイでフラダンスをならった経験もある、バリバリのプロダンサー・平山まどか先生(松雪泰子)。彼女は「ワケあり」の様子。すすけた炭鉱の町ではひときわ目立つ存在。そのため「ハワイアンセンター反対派」の人たちからは「おめえなんか、さっさと東京さ、帰れ~!」なんてよく言われたりもする。そんな彼女が炭鉱娘達にきびしくダンスを教え始める・・・。
★みどころ
現在、常磐ハワイアンセンターは、(平成2年に)スパリゾート・ハワイアンズと名称変更して大人気の施設。我が家もおととしの夏休みはここに行きました。遊ぶところがいっぱいで、多くの人でにぎわっていました。すべてが順風満帆に見えるそのリゾート施設の一番の始まりにはこんな苦労があったのね~と、歴史と努力を感じられる映画です。この映画は「常磐ハワイアンセンターの誕生を支えた人々の奇跡の実話」を映画化したものだそうです。夫は、映画を見ながら「この話、本当だよ。プロジェクトXで見た!」と言っていました。
最初は「UDON」と同じように面白おかしくてちょっと感動!というタイプの映画かと思っていました。でも、違います。実話であるだけに重みがあります。そして、素人がダンサーに育って行く話と思いきや、それはもちろんですが、その他にもまだまだ盛りだくさんの感動があります。
炭鉱で働く人たちの苦悩、炭鉱会社の苦悩、ハワイアンダンサーを目指す女達の苦労と成長、まどか先生の苦悩と成長、紀美子と母親(富司純子)との関係と成長、炭鉱の仕事からハワイアンセンターの仕事に変わった人たちの苦労、・・・・・・ストーリーは単純ですが、深い深いお話です。
「フラの振りには一つ一つ意味があるの。これは『私』、これは『あなた』、『月』、『風』、『波』、・・・・『愛しています』・・・」というまどか先生の教え。この教えが生かされるシーン、必見です。
★こむぎの「ここポイントです!」
◎松雪さんのファッションがレトロでステキ!私の母は洋裁が得意。私が小さい頃に母がよく見ていた「装苑」という雑誌(今でもありますよね?)のモデルさんみたいな都会のファッション!当時のいわき市のカラーチャートにはないような鮮やかな色の服がとても似合って、絵に描いたような美人です。でも性格は男前!それがまた潔くてカッコイイ!
◎旬の女優・蒼井優ちゃん。セーラー服にずーずー弁がもうかわいすぎる!舞台で踊る姿は白い大きな花が咲いたように華やかでした。オーラが違います!
◎南海キャンディーズのしずちゃん。私、あんまり好きではないんですが、この映画では、かなーりしずちゃんに泣かされました。・・・・と、らむねさんに言ったら、らむねさんはしずちゃんが大好きという事で「ん?じゃあ、ある意味、しずちゃん好きにはたまらない映画?」と。そうそう、まさしくその通り。
◎豊川悦司。大好きです。たぶん「弁護士のくず」と同時期に撮っていたのか?髪型が同じでした・・・?それにしても蒼井優ちゃんのお兄さん役とは・・・年が離れすぎでは?
◎松雪さんが町に到着するシーン。車に酔って吐くシーンがあります。本当に口から(何かを)出していたので「韓国ドラマみたい!」と思いました。韓国ドラマって吐くシーンでは、本当に(何かを)口から出すのです!(あのかわいいチョン・ジヒョンは映画「猟奇的な彼女」で、電車の中で吐くシーンで大量のお粥みたいなものをぼえ゛ーーーーっ゛゛゛゛とぶちまけていました・・・汚い話ですみません)エンドクレジットを見たら、監督が李鳳宇(り・ぼんう)という方でした。
◎この映画、アカデミー賞外国語映画賞部門に日本代表として出品されることが決定したという事です。『たそがれ清兵衛』以来の快挙になるといいな。少なくとも私は「たそがれ清兵衛」より、「フラガール」の方が、23倍くらい好きです。
◎パンフレットが絵本のような装丁のハードカバーです。中も写真集のようにキレイです。映画館でぜひ手にとってご覧になってくださいね!(無理やり夫に買わせました・・・だって映画代は私が払ったんだもん!)
◎ダンスシーンは圧巻!松雪さんはもちろん、蒼井優ちゃんもしずちゃんも、本職に出来そうなほどだと思いました。ダンスのシーンでは思わず拍手しちゃいましたよ。泣きながら拍手する怪しい女・・・。
★おまけ・・・私は中一の時に家族で「常磐ハワイアンセンター」に行きました。フラのショーは迫力でほんとびっくりしました(まさか、あれがプロのダンサーじゃなくて炭鉱娘だとは夢にも思いませんでした。子どもだった私は、もちろんハワイから来た人たちだと思ってた!)!
旅行中に妹2人は熱を出しましたが、平気でプールで泳いでいました。帰って来たらほっぺたが腫れて来て、なんとおたふく風邪でした!我が家のアルバムには、ムームーっぽいネグリジェを着てレイを首にかけ、両手をフラダンスみたいになみなみの形にして(影響されやすい・・)、こぶとりじいさんみたいなほっぺたをした妹二人のおばかな写真が貼ってあります・・・。この時、わたしだけおたふく風邪がうつりませんでした。(ちなみに風疹も私だけうつりませんでした。)そして、また母に「あんたは橋の下から拾って来たからね。その前にやったんじゃない?」と言われました・・・(・_・、)。私くらいの年代の人って、よくそういうつまらない冗談を親から言われましたよね・・・?


連載10回ですね! 毎回楽しみに読んでいます。
フラガールは“見たい”と思った映画の1つです。私もしずちゃん好きなので・・・♪
小さい頃、「常磐ハワイアンセンター」はそのネーミングだけで魅惑的な場所だと思っていました(笑) こむぎさんと同じ感覚です。
先日、テレビにモデルとなった女性が出ていて、映画の撮影に涙ぐんでいました。本当にいろいろな思いがあったのでしょうね。いろんな角度から楽しめる映画のようなので、じっくり感動したいと思います。
こむぎさん、次回も楽しみにしています!
はじめまして(^^)。
フラガール面白かったですね(^^)。フラダンスがあんなに多彩なテクニックがあること初めて知りました(^^)。
アカデミー賞外国映画部門に出展とのこと、どこまで評価されるのかわかりませんががんばってほしいですね(^^)。
TBさせていただきました
こむぎさん、毎回すてきなレビューをありがとうございます。
私も豊川悦司さんが大好きなのです。テレビドラマ「愛してると言ってくれ」ではまりました!!
彼はどのくらいかっこよかったですか?
今度里帰りしたときに、レンタルDVDで見たいと思います。
こむぎさん!いやっ!ほんとうに、「しずちゃん映画」でした。すごくいいところで使われていて。
しずちゃん冥利につきました。
とはいえ、松雪さん、男前すぎる!そして美しすぎる!!!
これは絶対DVD買います。何から何まで好きな映画でした。ありがとうございます。映画の日を活用して、家族で泣きました。
連続コメント、ごめんなさい。
>『たそがれ清兵衛』以来の快挙になるといいな。少なくとも私は「たそがれ清兵衛」より、「フラガール」の方が、23倍くらい好きです。
ああ、でも、アカデミー最優秀外国語賞は「たそがれ清兵衛」にとってほしかったなー。でも「みなさん、さようなら」は、すっごい映画だったので、見ると、どうして「たそがれ」が取れなかったかわかったけど。
「フラガール」も優秀外国語まで残るといいですね。最優秀は最近の傾向を見るとちょっと難しいかな。死、貧困、ユダヤ関連などが、もらいやすいんだけど。
おくればせながら私も娘(高校)と旦那とで見てきました。ハワイアンズには私も3回くらい行っているのですが、話には聞いていたもののこうやって映画で見るとすごく良かったですね。
旦那の実家が福島なので方言がわりと忠実で親しみがわかいました。
蒼井優ちゃんのダンスも上手かったですね。
娘はバトン部で厳しい練習をしてきたので、そういった思いも重なり号泣してました。