実は前9回には書かなかったけれども、この「選ぶ」という作業の中には、私たちにとっては適切でない、良いと思える教材でない、というものが多々ありました。今回最終回では、その手に取ったときの最初の判断基準や材料になるチェック点と、手にとってからわかった経験(私たちが失敗した経験!)に基づく判断材料とをご紹介です。
【手に取るときの判断基準・材料】
●要点を絞ったものを選ぶ
聞くことだけに集中した教材、フォニックスを発音することだけにフォーカスした教材は良質なものが多いです。何もかも網羅している教材は、浅く薄くとなるので初心者には向いていると思いがちだけれど、浅く薄くという教材は力が入っていないというか、手軽に作られたものも多く見受けます。
15分で英語ペラペラとか、そういうキャッチーな題名のものは当然パス。
●既に買った人の評価をチェックする
今の時代を謳歌しましょう。(笑) 10ドルの本を3000円出して買う時代は終わりました。(拍手!) アマゾンジャパンでは10ドルの本を1000円前後で買えます。しかも、既に買った人の評価も見ることができます。ただし、ここで気をつけて欲しいのはその評価を下している人の子どもの年齢。低い評価のものでも、この子は年齢で早かっただけではないのか?と見受けるものもちらほらあるので、鵜呑みにせず注意しつつ情報をいただいてください。
【失敗に基づく判断基準・材料】
●CDつきの本には注意
CDつきの教材の場合、教材としては手に取ったときにものたりないかんじがしても、CDを聞いてみると納得できるCDのほうに力を入れた教材というのがあります。逆に、教材を見る限り内容がぎっしり詰まったかんじがあって、CDを聞いてみるとCDはいまいちという場合もあります。見極めのポイントはかなり難しいのですが、私たちが失敗したものは「本題で奇をてらったもの」と、「素人もの」です。英語を子どもと勉強するということをはじめたばかりの私が生意気なことを言いますが、10を知っている人が1を教えるというのでなく、1を知った人が1を教えるというかんじでしょうか....。
●子どもの年齢を考慮する
たとえば英語圏では幼少向きとされている絵本でも、第二ヶ国語としては十分小学生中学年で通用するものも。逆に英語を有る程度わかるとしても、年上向きの教材には、年下の子どもには英語以前の理解不可能な内容もあり。たとえば、絵本で紹介したThe Foot Bookはアメリカでは幼少向き。でも、前置詞を学ぶには大人にもいいくらい、の万人にオススメできる本。私たちが失敗したのは、会話を中心とした教材で第二ヶ国語としての位置づけだからと、小学生中学年のものをやってみたところ、会話の内容がわからないという事態に。たとえば掛け算が理解できないとわからない数の話がでてきたり。
英語は、日本で生きていく限り必ずしも必要ではないかも、しれません。いつからはじめるのがいいのか、私も明確な年齢を設定することはできませんが、0歳からはじめるのは疑問を持ちます。3ヶ月から英語を大量に浴びせられた息子の場合は、早すぎました。ただ、中学校からはじめるのがいいのかというと、ちょっと遅い気もします。読み書き偏重もどうかと思います。今の日本の教育の中では、中学校の前に少しずつ生の英語に触れる機会を作ってあげるようにする、というのが美しい姿かなと。私は思っています。
この連載最後に、我が家では英語に触れる面積を増やすということで見せているDVDの紹介です。英語圏に住んでいる人としては2-4歳むけのものなので日本で第二ヶ国語として見せるのであれば3-5歳が対象年齢かと思います。ただ、わが息子6歳は意外と今でも楽しくみてます。(苦笑)
今までご紹介した教材で、家庭でちょっと英語をはじめてみようかな、と思うことができる子どもが少し増えることを願いつつ...。Good Luck!です。
★セサミストリート (いわずと知れたアメリカ版お母さんと一緒)
★Wiggles ウィグルズ (オーストラリア版お母さんと一緒)
★Richard Scarry リチャード スキャリー (友人にすすめられたDVD)
★番外編大人にもオススメ★
となりのトトロ他宮崎もの映画は英語吹き替え版のDVDがたくさん出ています。(アマゾンUSでは取り扱いがあるのにジャパンでは現在は残念ながら扱っていないようです。)これを入手する機会があればぜひ、オススメです。英語吹き替え版でも映画の舞台は日本であることを消していないので日本人が流暢な英語をしゃべっているように見えます。プラス、日本語版も既にみたことがあれば、ストーリーもわかっているので英語も抵抗なく入ってくるかもしれません。息子は何度も見ているので英語と日本語を比べてああ、英語だとこういうんだね、と興味もって観ています。
※英語吹き替え版DVD/もともと英語圏のDVDの場合、リージョンフリーになっているかどうか要確認。リージョンが1の場合、リージョン2がデフォルトの日本のDVDでは観れない可能性大。ただ、リージョン1でもパソコンのDVDでは観ることができます。
私もWigglesが大好き!もうamazonでは買えない昔のものでも、まだまだ大好きです。Richard Scarry も大好き。Richard Scarryの絵辞書(CD付き)は大活躍してます!
私も柚子さんの後に続いて、「できないママ編 我が家の英語time」を書いていきま~す。
hiromiさん、コメントありがとうございます。
できないママだなんてと~んでもない。私より全然上手に教えていそう!
自分の子どもに教えるとき、子どもと一緒に学ぶとき、いかに私の感情を外におくかが最大の課題でした。息子じゃなくて私の課題。とほほ。
あとは続けることの大事さ。これは息子に教えたいのに、自分の課題にもなってます。とほほほほ。
でも。これも英語に限らずだけれど、ママと子どもの時間をとるということが、一番有意義。「今からはママは君だけに時間を割くよ」ちゃんと宣言してから英語タイムにしています。
hiromiさんちの英語タイム、楽しみにしてますね~!!
はじめまして!!今日偶然にもこちらのホームページを見つけ、【柚子流英語教材forキッズ 】を一気に読ませていただきました!
私も息子に英語を教え始めて11ヶ月、最初からこちらに出会えてたらなぁと思いましたよ(笑)
うちも3歳で帰国した帰国子女なのですが、違うのは、教え始めるまでに7年も経ってしまったこと・・・現在11歳(6年生)です!
でも、本人の強い希望もあり、色々な教材を試行錯誤しながら約1年経ちました。あと1ヶ月で今使っている教材が終わるので (DWEをオークションで購入)、その後、こちらで紹介されていたLongman Children's Picture Dictionary とBears in the Night を試してみたいです! (下に娘もいるので。)
何よりも、同じように自分のお子さんに英語を教えてらっしゃる方がいるのを知って、心強く思いました!!(今まで孤独な試みだったので。)連載は終わってしまうのでしょうか?
れーちぇるさん、コメントありがとうございます。
私もまた、わが子に教える英語仲間がいるのを知って嬉しいです!親+子どもだと確かに孤独ですよね。教室みたいなにぎやかな雰囲気にはならないですものね。
私の連載はこれで一区切り、ですがこのワーキングマザースタイルで他のライターの本田裕美さんが違う角度から英語を教えるというのを連載する予定だそうです。彼女はとことん追及するタイプなのできっと面白いものを紹介してくれるだろうと、私も楽しみにしています。
私もまた、面白いものを見つけたら連載でなくとも紹介していきますね。終わってしまうのですかとコメントいただき、なんだかとても幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。
はじめまして、たまたまネットを放浪していて、村山らむねさんの名前を見つけ、ブログ内ジャンプして、大葉さんの記事を読みました。
5歳児の母親で、今は夫の駐在でヨーロッパ在住です。
トトロのビデオは、我家では送ればせながら今年ブームでした。日本のDVDを購入したのですが、音声の切り替えで、英語が選べ韓国語も選べたような・・・。
♪Hey, let's go, Hey, let's go ♪って歌ってます。
日本のビデオなので、リージョンコードの心配は不要ですが、英語だけがひつようなら、値段はアメリカのアマゾンから個人購入した方が安いかもしれませんね。
Wigglesは子供達が最初にはまった英語ビデオでした。1歳児が、食い入るように見たり踊ったりしていたのが懐かしいです。
DVDで英語の習得が出来たら、願ったり・・ですが、実際は結構難しいですね。
日本語があると、やっぱりそっちを見たがります。
当地の幼稚園は、フランス語なので、今は英語を並行で学ぶというわけにもいかず、何もしていないも同然です。フランス語よりも英語とは正直思うので、心中複雑です。
また訪問させていただきます!
魔女ジニーさん、コメントありがとうございます。
トトロの日本語版で英語選択ができる!それはすばらしい!でもそれに気が付かない自分が恥ずかしい。(苦笑)
ウィグルズはさすがオーストラリア、底抜けに明るいのが子どもたちにうけるのでしょうね~。
そうですね、確かにDVDだけでは語学の習得は難しいですよね。補強という位置づけなのかな。楽しく見れるものがあれば、よい補強になると思います。
3ヶ国語同時習得は環境がないとたしかに難しいですよね。もう少しお子様が大きくなればヨーロッパは多言語習得にはいいのでしょうか?