娘と映画デー「自虐の詩」「パンズ・ラビリンス」もう4月だというのにまだまだ寒い休日。
今日は久々家でのんびりの休日で、高校生の娘と自宅で映画デー(DVD)と決め込んだ。
シネマ・こむぎスタイルとだぶらないようだったのでちょっと2本ほどご紹介。
「自虐の詩」
監督 堤幸彦
主演 中谷美紀 阿部寛
日本一泣ける4こま漫画から生まれたストーリーで、ちゃぶ台ひっくり返しが話題になった。
中谷美紀演じる幸江が、降りかかる不幸の中で、さまざまな人々とかかわりを通じて幸せを探していく、ヒューマンドラマ。
「パンズ・ラビリンス」
監督 ギレルモ・デル・トロ
主演イバナ・バケロ ダグ・ジョーンズ
鬼才ギレルモ・デル・トロ監督の作品でダーク・ファンタジーと言われる。アカデミー賞3部門を受賞した作品。内戦後のスペインの山中が舞台で、現実と空想のが入り混じる世界。おとぎ話の世界を信じる少女オフェリアが、降りかかる恐ろしい現実の中、魔法の王国に戻るための試練を試されるストーリー
ここから先はネタばれあり。
「自虐の詩」はキャストのよさがよく際立っていた映画だ。
不幸な女役では右に出るもののいない中谷美紀演じる幸江は見ていても痛々しい。母親に捨てられ、父親は後妻のわがままのために銀行強盗未遂で投獄されるようなダメンズで、ようやく愛する人とめぐりあえば、内縁の旦那のイサオ(安部寛)は仕事もせずにパチンコ狂い、何かといえばちゃぶ台をひっくり返えして苛立ちをぶつける。それでもイサオの愛を信じてけなげに働く幸江。
「こんな男だったらこっちがちゃぶ台をひっくり返したい」と娘といいあって見ていたけれど、途中からだんだんとイサオへの見方が変わってきて最後にはなぜかカッコよくさえ思えてくるので不思議。
不幸ばかりの人生と思われる中に、人の優しさがあり、思いやりがあり、支える人たちの気持ちが見えてくる。現在進行形のストーリーの中に織り込まれる過去のエピソードから、実は自分のそばにあった幸せに気づき壁を乗り越えていくのが心地よかった。どんな不公役や汚れ役でも品祖に見えない中谷美紀の美しさが際立っていた。
ひとことで言えば見終わって「いい映画だった」と余韻が残るので、お勧め度は高し。
「パンズ・ラビリンス」はファンタジーだと思って見始めたら、ハードで残酷な映像続出の暗く重いテーマの映画で驚いた。少女オフェリアは妊娠した母とともに、スペインの山奥の内戦の地を訪れる。軍人堅気の新しい父は自らの主義を押し通すためには残酷な人殺しもいとわない冷血な男、オフェリアにたいして愛情もない。オフェリアはその地でおとぎ話の地下に住む魔法の世界の生まれ変わりの王女だと妖精から伝えられ、3つの試練を与えられる。
母を失くし、弟は父に取られ、民主主義をとなえる反体制派と父の部隊の戦いとの中でオフェリアは最後の試練を試される。
オフェリアはおとぎ話の住人に迎え入れられるが、現実は悲しい。
特殊メイクでも話題を呼んだけれど、映像は美しくもグロテスクでもあり好みは分かれるところだと思う。
見たくないシーンも多かったけれど、激しさのある美しい映画だった。
オフェリアの理解者であるメイドのメルセデスの強さと聡明さが印象的だった。
まったく異なるふたつの映画をゆっくり見て、ちょっと心の栄養になったかな。
セレクトしてきた娘にちょっぴり感謝!