ワーキングマザースタイル【シネマ・こむぎスタイル】第42回 余命




2009年02月16日

【シネマ・こむぎスタイル】第42回 余命

Posted by 湯河原こむぎ

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年末に映画館に行った時、この映画の前売り券が「年内特別価格1000円」となっていました。内容を見ると、「不妊の末、妊娠。と同時に乳がんである事がわかり・・・」というストーリーだったので「見なくては!」と思い、前売り券を購入しました。「不妊」(自分が不妊経験者)と「乳がん」(祖母・母が乳がん経験者)という私にとってのテーマが二つも入った映画だったから。

結婚10年目にして、赤ちゃんを授かった38歳の滴(松雪泰子)。夫の良介(椎名桔平)と喜び合っていたのもつかの間、乳がんが再発してしまう。自分の体と病の進行を十分に知り尽くす外科医の滴は、治療を進めるには出産をあきらめなくてはならないことを悟り……。(シネマトゥデイ)

松雪さん演ずる滴(しずく)は、外科医。ハーレーで病院に通い、バリバリに仕事をしています。椎名桔平さん演ずる夫の良介は、以前医者だった(医者を目指していた?大学の医学部で知り合った・・・らしい)が、今はフリーのカメラマンで収入は安定していない。


滴は、研修医時代に乳がんになり右胸を全摘している。片胸を失って悲しみにくれている滴に「結婚しよう」と良介がプロポーズ。


その後、10年子どもが出来なかった二人ですが、待望の妊娠がわかります。妊娠がわかったあと、ほどなくして、滴は右胸に違和感をおぼえます。


「乳がん」というと「しこり」・・・と私達は思っていますよね。映画の中で、滴が再発に気づいたのは、鏡に映ったキスマークのようなあざを見つけるシーンでした。そして、胸を触ってみると固くなっている・・・もしや・・・と思い、夜自分の勤務する病院の、誰もいない暗い診察室で、エコーを使って自分で胸を調べました。これは絶対に再発。愕然とする滴。そのあと、お腹も調べて、胎児が無事なのを確認しました。



炎症性乳がん」というものがあるのを、みなさんご存知でしたか?胸の表面に赤い炎症が広がり、胸が腫れて痛いようです。表面に広がるので、なかなか取りきれなかったりするそうです。初めて知りました。乳腺炎とよく間違われるそうです。恐いですね。気をつけましょう。


そして、滴は自問自答を繰り返す。


「炎症性乳がんの再発は完治する事はない。」このまま誰にも言わないで妊娠を継続し出産するか、子どもをあきらめ治療するか。


胸が詰まるような選択です。私だったらどうするか、映画と一緒にものすごく考えました。みなさんだったらどうしますか?


せっかく出来た子どもは、絶対にあきらめたくないですよね。ましてや不妊の末やっと授かった子。


滴の気持ちがわかりすぎるほどわかりました。子どもをあきらめる事なんて出来ません。滴は、夫に言えば、きっと「今回、子どもはあきらめて治療をしよう」と言うだろうから・・・と、夫にも誰にも再発を告げずに出産する事に決めてしまいます。


映画を観ている間中、「なんで!」と思うところがいっぱいありました。相談すればいいのに。もっと話し合えばいいのに。って。滴はいろんな事を勝手に一人で決めすぎる!と思いました。確かに収入の少ない、フリーのカメラマンという夫は、ちょっと「あまちゃん」風に描かれていました。でも、夫婦である以上は、もっともっといろんな事を二人で共有してほしい!と思いました。


滴が考えて、選んで、した事。これを夫とよく話し合って、二人で納得の上で行えば、同じ道・同じ結末だったとしても、もっともっと気持ちが違ったのでは?と、何度も何度も思いました。観ている間中、つらかったです。


このサイトを見てくださっている方は、ほとんどがお子さんをお持ちのお母さんだと思います。この映画を観ると、子どもを持てることの幸せを心の底から感じます。結婚して、妊娠して、出産して。何の障害もなく、その一連の作業をやり遂げて、子どもを抱いても、ものすごくうれしいですよね!私は、不妊期間があったので、途中、山あり谷ありの長い苦悩がありました。無事に産めた時、心底安堵しましたし、本当にうれしかったです。自分の歩いて来た道のりは、けっこう困難だったような気がしていましたが、そうでもなかったのかも?と思いました。もしかしたら、自分の子をこの手に抱ける事は「奇跡」に近い事なのかも・・・と、この映画を観て感じました。


この映画は決して楽しい映画ではありません。「ぜひ、観てね!」と笑顔で薦められる映画でもありません。でも、女性だったら誰でも滴になって、考え込んでしまうと思います。考える問題がいくつも提示される映画でした。DVDになってからでも、ぜひぜひ皆さんに観ていただきたいと思いました。

ラストには救いがありました。光が見えた気がしました。



松雪さんって本当に素敵な女優さんです。彼女の低い声が大好き。

この映画の中で、ハーレーに乗っているシーンが何度も出て来ます。ハーレーで走って来て、左足でサイドスタンドをガッと出して降りるところがちょーかっこよかったです!

・・・何を隠そう、私、中型二輪の免許を取りに行った時、一本橋・スラローム・急制動等・・・走る事に関しては上手に出来たのですが、停まっているバイクの扱いにとっても苦労しました。大きくて重いバイク、走っている時は軽やかですが、停まったとたんに、重い鉄の塊になります。センタースタンドはもちろん、サイドスタンドを立てるのもとっても苦手でした。

松雪さん、すごく上手!と思ったら、実際に大型二輪免許を持っていて、1450CCのハーレーに乗っているのだそうです。どうりで!惚れますわ〜。

そんなところも含め、ご覧になってください。






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