ワーキングマザースタイル子どもが重い病気にかかった時・その6・「医療費と保険」




2011年08月06日

子どもが重い病気にかかった時・その6・「医療費と保険」

Posted by 湯河原こむぎ

8月にB大病院で「治療法がない病気」と診断された時。

娘の「これから」を考えると同時に「医療費ってどれくらいかかるんだろう?」と漠然と思いました。今まで夫も私も、もちろん娘も重い病気になった事はありません。

医療費の額なんて見当もつきませんでした。

「治らない」と診断されたため「病院に一生通い続けるのか?」と考えました。治らないとしても病院に行かないわけにはいかないだろうと思いました。たとえば「治験薬」なんていうものを使える事になった場合、保険が効かないかもしれません。そしたら一生の医療費はかなりの額になるのかも。

いや「治らない」のなら病院に行っても仕方がないのだろうか?そしたら医療費はいらない?

でも「治らない」とすれば、いずれ動けなくなるかも。そしたら今の家では生活して行くのはムリだろうから、リフォームとか建て替えとか引っ越しとか。医療費とは別の次元の多大な費用がかかるかも。

もし娘が死んでしまったら?重い障害を抱える事になった時は?

・・・とにかく、今まで一度も考えた事のない、想像すらできない、そして想像したくもない分野でした。



10/6に初めて受診した国立C病院で、その日の夜遅く、私達夫婦は先生から病気の説明を受けました。先生に「治ります」と言われ、飛び上がりたいほどのうれしい気持ちでしたが、その後告げられた「難病指定の病気です。」という言葉。

・・・・・「難病指定ってなんだ?」「難病って治らないのでは?」・・・まったくわかりませんでした。

「治るけれども難病指定。」この病気は公費負担があるので、地元の保健所に行って書類をもらい、一日も早く申請してください。との事でした。



「難病情報センター」公式HP
このページに対象となる130の疾患名・内容が出ています。

このページから引用いたします。

難病対策の概要

我が国の難病対策では、症例数が少なく、原因不明で、治療方法が確立しておらず、生活面への長期にわたる支障がある疾患については、(1)調査研究 の推進(難治性疾患克服研究事業:対象は臨床調査研究分野の130疾患)、(2)医療施設等の整備(重症難病患者拠点・協力病院設備)、(3)地域におけ る保健・医療福祉の充実・連携(難病特別対策推進事業など)、(4)QOLの向上を目指した福祉施策の推進(難病患者等居宅生活支援事業)などの対策が行 われています。また難治性疾患克服研究事業における臨床調査研究対象疾患130疾患のうち、診断基準が一応確立し、かつ難治度、重症度が高く、患者数が比 較的少ないため、公費負担の方法をとらないと原因の究明、治療法の開発などに困難をきたすおそれのある疾患については、(5)医療費の自己負担の軽減(特定疾患治療研究事業)対策をしています。

特定疾患治療研究事業とは

特定疾患治療研究事業は、難病患者の医療費の助成制度です。保険診療では治療費の自己負担分は3割相当(サラリーマンは3割)ですが、その自己負担分の一部を国と都道府県が公費負担として助成しています。現在は、56疾患がこの制度の対象です。

むずかしい説明ですよね。私の言葉で平たくわかりやすく説明してみますと

「むずかしい病気で、ふだんの生活に長い間支障が出る場合は、病院での治療や福祉について、国として対策を行っています。その中でも特に難しく、重症で、症例数が少ないものについては、公費負担をしないと原因究明や治療法の開発が出来ないので医療費の負担軽減をしています。」・・・という事になると思います。



先生の説明によると「特定疾患医療受給者に認定されるまでには2ヶ月くらいかかる事もあるけれど、認定されれば、申請日から有効なので出来るだけ早く申請した方がいいですよ。書類を持って来てくれればすぐに書きますから。」との事でした。認定されるまでの間にかかった費用は一時的に自分で払いますが、申請日以降のものは戻るし、申請日より前のものは「高額医療費」の制度で戻るとの事でした。

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娘の状態は非常に悪く、重かったので、「重症認定」されました。「重症認定」されるとこのピンク色の保険証が届き、医療費の自己負担がなくなります。

これはとてもありがたい事でした。



C病院からD大に転院したその日にE先生から「特定疾患の申請はもうお済ですか?」と聞かれました。やはり病院にとっても、この件は重要なポイントなんだと思います。

その後、事務の方からも「申請はしてあるかどうか」と聞かれ「ごくまれに申請が通らない事があるので、念のため限度額申請もしておくといいかもしれません。」と教えてくださったので、そちらも申請しました。こちらは申請すると1週間もかからずにすぐに認定されました。

特定疾患の認定が出るまでD大からは請求書はいっさい来ませんでした。たくさんの素晴らしい治療を受けながら、実際にいくらかかっているのかがわからないとちょっとドキドキするものです。本当に自己負担がないのか・・・。もし認定されなかったらどのくらいの負担になるんだろう?あとから戻るとは言っても一度は自費で支払わなければならないし。

認定されたあとにいただいた明細を見た時は度肝を抜かれました。かなりかっこいい新車のミニバンが一台買えるくらいの金額と「自己負担0円」の文字。ありがたいことです。その後も毎月、軽自動車の新車が買えるくらいの金額がかかっていました。



高額医療費での還付については、(我が家の場合は)何の申請をする事もなく戻って来ました。

ある日、夫が「医療費が戻って来た。」と現金を持って帰って来たので「私、なんにも申請していないし、入院費払ったなんて誰にも言ってないのに、どうしていっぱいお金払ったってわかったんだろ?なんで戻って来たんだろ?」と言ったら、夫が「保険証使ったからだろ。」・・・。そうかー、私ってバカすぎです。



我が家では娘の保険に2口入っていました。

ひとつは、実家の母が「保険屋の友達に頼まれちゃったから入って」と言うので入った保険。もうひとつは、夫が職場ですすめられて入った保険。

もちろん重い病気になる事を考えて入ったわけではなく「勧められたから」が一番の理由で、二番目は「大学に入学する時に学費の足しになるかな」というなんとなく役立ちそう・・・というような軽いノリ。

どんな契約かもよく理解していないまま入っていました。よく確認してみたら入院時にはもちろん保険金が受け取れるし、死亡時・高度障害時にもかなりの額が受け取れる契約になっていました。その保険が今回とっても役に立ちました。

両方とも「入院五日目から」からの分が受け取れる契約だったので、A病院については保険金の請求は出来ませんでした。B大病院の入院費は五日目以降の分を受け取ることが出来ました。

母の友達経由で入った方は「一日目から保険金が出るタイプに変更しましょう」と提案をいただき、変更手続きを取りました。ありがたい事です。私たちは「保険初心者」で何もわかりませんでしたから。

私達は知らなかったのですが(知らなさすぎ)、治療の自己負担金がなくても、保険金は請求すれば受け取れます。治療費は0円でも、入院中は何かとお金がかかります。一番かかったものは交通費。自宅から横浜にある病院まで毎日通っていましたので、交通費が毎月約11万円(電車代・高速代・ガソリン代・病院での駐車場代などすべて含む。×4ヶ月。車で行く時は軽自動車で行っていたのでこの金額でしたが、夫のでかいバンで行っていたらこの1.5倍くらいかかっていたと思います。)!!保険金が出るのはとってもありがたい事でした。



子どもが重い病気にかかった時。どんな事をしてでも治してあげたいと思います。でも、払えるお金は無尽蔵ではありません。限度があります。そんな時に国の制度や生命保険が役に立つんだ〜と初めて身を持って知りました。

夫や私の生命保険もいつもいつも払うばかりで役にたった事など一度もなく「保険ってムダじゃね?」と思う事もしばしばでした。でも、やっぱり保険って必要です。

私達みたいに無知すぎる人はいないと思いますが、皆様もこの機会に保険の内容について見直してみたらいかがでしょうか。子どもの保険ってどうなっていますか?「お祝い金だけもらって、大学進学の時に役立てる」のが一番幸せな使い方だと思いますが、万が一の時の内容も一度確認してみる事をおすすめいたします。


子どもが重い病気にかかった時・その1・「始まり」
子どもが重い病気にかかった時・その2・「病名がわかるまで」
子どもが重い病気にかかった時・その3・「入院と付添と仕事」
子どもが重い病気にかかった時・その4・「医療の細分化に驚く」
子どもが重い病気にかかった時・その5・「娘の気持ちと母親の役目」

その7・「学校と受験と進学」に続く




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