ワーキングマザースタイル来し方行く末




2014年01月25日

来し方行く末

Posted by 湯河原こむぎ

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今日、娘(現在高校三年生)の学校の「デザイン展」を見に行って来ました。三年生が一年間授業で作成したいろいろな作品が展示される催しです。
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娘は中3の時に大病を患い、こんないろいろを経て今の高校に入学しました。この学校は進学校ではなく半数以上の生徒が就職します。1学年6クラスある中に1クラスだけ「デザイン」のクラスがあり、娘はそこで3年間勉強しました。

1週間の授業の半分は専門科目の勉強です。

専門科目にはどんなものがあるかと言うと、
視覚伝達デザイン(広告デザイン・CDジャケットなどの制作)」
ガラス(パート・ド・ヴェール)」
プログラミング(オリジナルゲームの作成)」
茶室(季節の移ろいを愛でる日本の伝統的な美の世界を茶室と茶庭に込めて表現)」
木工(木を使った製品の制作)」
デッサン
印刷(シルクスクリーンとエッチング)」
陶芸(食器などの制作)」
彫塑
ポスター
デザイン実践(外部依頼に応えPCソフトを使用しポスターなどのデザイン制作)」
インテリア計画(自分の好きな空間をより魅力的になるよう設計・制作)」
レタリング
製図
色彩」などなど・・・。

全員が一緒に行うものもあるし、選択科目もあります。

デザインのクラスに入学して来た子達は、ほぼ全員「絵を描くのが好き」な子達ですが、たいていの場合それ以上の事は知りません。(・・・と思われます)

そこからまったく未知の「製図」や「レタリング」「彫塑」などを勉強し始めます。

これがまた「新しい事を知る楽しさ」だけでは済まされない苦労の連続です。慣れない事を学び、しかも必ず「課題提出」という細かいゴールが何回も何回も押し寄せる。授業はひとつではないのでだいたい同時にいくつもの「課題提出期限」に追われています。

それをみんな必死で乗り越えて行きます。

毎日夜中の1時過ぎまで格闘し、提出期限に命からがら提出すれば「ここがさびしい」「これではダメ」「ここが粗い」「ここをもっとこうすればよかったのに(先に言え)」・・・などなどのダメ出しとともに返却され、ぶーぶー言いながら帰宅の後に、ふて寝。しかし強迫観念とともに目を覚まし、またまた夜中まで直し。直しては出し、出しては返されて、また直し・・・。返されたからって凹んではいられないのです。

ふらふらになりながらも、友達と「まったく○○先生はさー」とか「どうしろって言うのよね〜」「直し方も教えろよな〜っ」とか文句を言いあい、そして時々は泣いたりなぐさめあったりしながら数々の課題を提出して来ました。

そのみんなの血と汗と涙と絵の具の結晶の作品展でした。

娘は「印刷」の「シルクスクリーンのワンピース」「エッチングの教科ノートシール(写真)」「プログラミング」のRPGゲーム、「ポスター」のCDの販促ポスターとプログラミングで作ったゲームの宣伝ポスターを提出しました。またシルクスクリーンとエッチングとプログラミングはそれぞれに「プレゼンボード」も提出するので8点にもなりました。

娘の苦労は毎日家で見ているので、よくぞこんなにたくさん完成させたよ・・・と親ばかな気持ちでもちろん感動しました。

他の子の作品も「これはっ・・・!!」と思う素晴らしすぎるものがほんとうにたくさんあり、ひとつひとつものすごくしつこく見、そしていちいち写真を撮っちゃいました(撮影OKなのです)。作品を仕上げるために費やした時間と、その子の頑張りをひしひしと感じ、他人の子の事ながら涙が出そうな想いで見ました。

自分の高校時代を思い出して見ると、バトン部で一生懸命踊っていた。そして友達と一緒に受験のための勉強もして、とっても充実していた日々だったけど、娘みたいにはっきり形として残っているものは何もない。

ここの学校の子達は、他の学校の子達より勉強は出来ないかもしれない。いわゆる「頭が良い」「優等生」ではないかもしれない。だけどこんなに大変ないろいろを自分の力で乗り越えて来た素晴らしい経験をした子達。「この日までに仕上げて提出」という、社会に出たら必ず守らなければならない、ビジネスの上でも基本となる事を身を持って学んだ精鋭だよ。

進学する子、就職する子、もしかしたらすぐに結婚する子もいるかもしれない。この経験は必ずや君の「血」となり「肉」となっているよ。おばちゃんはうれしいっ。卒業おめでとう。(まだ卒業試験は残っているけどね・・・(^^ゞ )君達は本当によく頑張った!



また、昨夜偶然、facebookを見ていたら、四月から娘が入学する大学の学部の卒業制作の「アート&デザイン展」が開かれている事を知りました。

高校のデザイン展を見た後、その足で、大学の「アート&デザイン展」に行って見ました。

娘の進学する大学は美大ではない総合大学のデザイン学課程です。夏休み中、全力で大学の課題に取り組みAO受験で秋に合格が決まりました

美大ではなく総合大学を選んだのは、体の事を考えて家から近い事(えっ?そこ?)と、娘の頭と技量では美大はかなり難しいこと(えっ?それ?だめじゃん・・・)。それから、総合大学にはいろんな学部があり、デザイン学に在籍しながら「副専攻」としてプログラミングを学べたりする「副専攻制度」があること、留学生が多くて楽しそうなこと、スポーツなどで自分の大学を応援する・・・という経験が出来そうなこと(私は女子大なので、こういう経験がないのが淋しいのです)。

いろんな+(プラス)を考えて選びました。もちろん選んだ第一の理由は「学びたい科目(コミュニケーションデザイン)があるから」ですよ。

・・・が、やはり「美大」ではない大学で学ぶ「デザイン学」ってどのくらいの事を学べるのかな・・・という不安もありました。これは入ってみないとわからないなーと思っていました。

でも、今日、「アート&デザイン展」を見てその不安がすっきりしました。

卒業制作の作品はバラエティーに富み、どれもとても素敵でした。なによりも作っている人がワクワクしながら作ったんだろうな〜という息吹が感じられました。枠にはめられる事無くいろいろな種類の作品がありました。

「ネイルアート」あり「写真集」あり「カレンダー」あり「プロジェクション・マッピング」あり「家具」あり「アニメーション」あり「絵本」あり「2020年オリンピックのグッズ」あり・・・。

高校のデザイン展はおもちゃ箱のようでしたが、大学のは洗練され、広いスペースにすっきりと展示された「アート」そのものでした。でもでもこの「すっきりしたアート」の後ろには大学生の皆さんの寝不足と挫折、汗と涙とほこり(!)とたばこの煙(?)が間違いなく存在する事をおばちゃんは知ってるよ。

娘もひとつひとつ説明書きを見ながらじーーっくりと見ていました。夫も私も食い入るように見ちゃって閉館時間になり、後ろ髪をひかれる思いで美術館をあとにしました。



今日はアート作品に触れる素敵な1日でした。この1日で、娘の「来し方行く末」を感じる事が出来ました。

この高校に入って本当によかったと思いました。病気にならなければ100%選ばなかったので、病気も含めて神様ありがとうと思いました。3年間一緒に過ごしてくれたお友達たち、時には厳しく、時には厳しく、時には厳しく、いつも鬼のように厳しく、ごくごくたま〜に優しく指導してくださった先生方にも感謝の気持ちでいっぱいです。

3月1日は卒業式です。高校は卒業証書をひとりひとり受け取るのではなく、クラスの代表が1人だけ壇上に登り、受け取るのだそうです。先生に「湯河原、おまえ代表やれよ。入試の時は車椅子だったのに元気になって卒業出来るわけだからおまえがいいと思うんだよね~」と言われたそうで、なんとクラス代表になりました。緊張しいの娘はきっと「口から内臓という内臓が全部出そう!」って言うに決まってるし、私はちゃんと出来るか心配でドキドキして感動する余裕がないのは目に見えています。

それでもやっぱり泣いちゃうな。春よ来い。






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コメント

泣けて泣けて仕方ないです。
こむぎさんもお嬢さんも頑張ったんですね。
本当に素晴らしい高校生活だったのだと思います。
青春ですよね〜。
得難いものをたくさんたくさん手にしたのですね。

それにしても、茶室という専門科目、すごく気になります。

Posted by: ちゅうりっぷ at 2014年01月26日 08:55

ちゅうりっぷさん、いつもありがとうございます。

ほんとに青春ですね〜。学校は田んぼの中にあって、帰りに寄るところも全然ないの。帰りに「遊んで来る」って言うと、教室に残っておしゃべりしながら絵を描いて来た〜みたいな。

地味でヲタクな腐女子な娘。いい友達と一緒に高校生活を過ごす事が出来て本当によかったです。

「茶室」ね〜。茶室の模型(屋根が取れて中が見える)と、お庭のデザインですごくかわいいの。みんなのを写真に撮ったんだけど、人のだからUPは出来なくて残念。さくらは選択していなかったから。

私もやりたいな〜!って思いました。

Posted by: こむぎ at 2014年01月26日 22:56

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