ワーキングマザースタイル ・子供と満喫!海外大自然旅行by武田りこ



2009年11月14日

【海外大自然旅行】第10回 アルザスワイン街道とドイツ シュヴァルツバルト(黒い森)Vol.2


投稿者 武田りこ

【ジャムの妖精、クリスティーヌ フェルベールのお店を訪ねる】

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フランスといえば、WMSパリ特派員?津田美穂さんに教えてもらおうと相談したところ、せっかくアルザスに車で行くならば、コルマールから車だと15分くらいのニーデルモルシュヴィル村(Niedermorschwihr)というところに、ジャムの妖精といわれるクリスティーヌ フェルベールさんのお店があって、いろんな種類のアルザスで採れたフルーツを使ったコンフィチュールが買えるよ、と教えていただきました。

アルザスワイン街道には小さな村が点在していて、どの村も本当に建物、看板、お花どれを取ってもかわいらしいく、このニーデルモルシュヴィル村もとてもかわいらしい村でした。

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ニーデルモルシュヴィル村(Niedermorschwihr)メインストリート


メインの通りは一本それも100メートルくらい?、その中の唯一のお店が世界でも有名なコンフィチュールのお店だとは思わず、最初は前を通り過ぎてしまいました。
お店の中は、壁一面にあらゆる種類のコンフィチュールが並んでいます。
フルーツ1種類で作ったもの、複数を組み合わせて作ったものなど、どれを買おうか随分悩みました。
結局我が家が買ったのは、イチジクとパッションフルーツの組み合わせのものと、ブルーベリーにスパイスの入ったもの、ほかにお土産用にはマーマレードやフルーツ1種類で作ったものなど。
イチジクのを今朝食に食べていますが、パッションフルーツが主張しすぎずでも酸味を添えてくれていて、バゲットやヨーグルトにとっても合います。

このお店はケーキやパンこの地方の名物のクグロフの型、さらには村唯一のお店なので野菜なども売っています。
ここでエクレアも買って食べましたが、チョコカスタードが甘すぎずたっぷり入っていてとってもおいしかったです。
クリスティーヌさんご本人がお店にいらっしゃることもよくあるそうですが、この日はお目にかかりませんでした。

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種類が多いしフランス語なので、買うのに相当悩みます

日本でも種類は少ないけれど、通販で手に入るようです。

ピエール・エルメ サロン・ド・テ クリスティーヌ・フェルベール 〜 Confiture 〜 オリジナルジ...

ストラスブール〜コルマール間には、小さい美しい村が点在して、たいていの村には小さなオーベルジュがあり、ワインの造り酒屋があり、もっとゆっくり来てそれぞれの村に滞在したくなります。
村と村の間はブドウ畑で、ブドウ畑の先にはお城が見えます。


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オーケニスブール城Chateau du Haut Koenisburg

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ハウルの動く城のモデルの村

前回Vol1で紹介したワインを試飲した村からもほど近いところに、ハウルの動く城の村のモデルになった村もあり、どこを車で走っても絵になる風景です。

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旅のインフォメーション

このあたりは、車も運転しやすく道もわかりやすいです。
またストラスブールからコルマールへは電車でも30〜40分ですし、便も多いです。
コルマールからニーデルモルシュヴィル村やリボーヴィルは車で15分や20分くらいです。
リクヴィールやリボーヴィルはコルマールから路線バスも出ているので、検討してみては。

こちらとっても役に立ったサイトです。

フランス ツーリズム旅行情報局

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【海外大自然旅行】第10回 アルザスワイン街道とドイツ シュヴァルツバルト(黒い森)Vol.1はこちら


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2009年10月23日

【海外大自然旅行】第10回 アルザスワイン街道とドイツ シュヴァルツバルト(黒い森)Vol.1


投稿者 武田りこ

【アルザスワイン街道でワインを勉強する】

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オットの仕事で秋にストラスブールに行くことになりそう、と話が出てから、リサーチを重ねこの時期この辺りに行くのなら、アルザスワイン街道に是非行こうと、計画を立てました。

事前のリサーチ、レンタカーで自分たちでのブドウ畑やワイン街道の村めぐり、現地ツアーでのワイン酒蔵めぐりなどで、ちょっとワインのお勉強をしたのでご紹介しようと思います。

【地理と歴史】
そもそもアルザス?ストラスブール?それどこ?そこからスタートした私。
フランスのアルザス州はフランス最東端、ドイツとの国境に位置します。
ライン川を国境にドイツと接していて、南北に細長い州です。
州都がストラスブールStrasbourg、アルザス州の中では北のほうに位置します。
70キロほど南にはコルマールというこれもきれいな街があり、ストラスブール〜コルマールColmarのあたりは見所も多く、アルザスワイン街道として有名です。
このあたりは歴史の中で、フランスになったりドイツになったりしたところなので、フランスとはいえドイツ風の木組みの建物など、ドイツの影響を色濃く受けています。
Strasbourgはドイツ読みではストラスブルグ、まさにドイツの町の名前です。

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リクヴィールRiquewihrというコルマールから車で15分ほどの村。ワイン関係のお店がいっぱいです。


ドイツと関係が深いのでアルザス地方は、ワインと並んでビールも有名でとってもおいしいのです。
ワインのほうも、ぶどうの種類やボトルの形などもドイツっぽいです。

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ボトルの形がなで肩でフランスのワインというよりはドイツワインのようです。

【ぶどうの種類】
フランスの中では珍しくこの地方は白ワインが有名です。
アルザスワインの特徴としてはラベルに葡萄の品種が記されますが、記すことの出来る品種が決まっています。

それが
リースリングRiesling
ケヴェルツトラミネールGewurztraminer
ピノ グリPinor Gris
ミュスカMuscat
ピノ ブランPinor Blanc
シルヴァネールSylvaner

の白6種類と
ピノ ノアールPinor Noir
の赤一種類です。

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この地方のピノノアールは、赤といってもこんな感じのが多かったです。


その中でも、リースリング、ケヴェルツトラミネール、ピノ グリ、ミュスカは指定4種になっているそう。
リースリングはドイツワインのイメージですし(私のイメージ、ドイツワイン=甘め)ミュスカも甘いワインのイメージでした。

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ちょうど収穫の時期で葡萄がたわわに実っていました。

【飲む、買う】
旅行の日程の都合上、まずはレンタカーでこのあたりを自力で回りました。
ブドウ畑の中に点在する村々を回り、さらにそこから少し山に入ったところの造り酒屋に到達しました。

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ここでは車で来たこともあり試飲はせずに、ここで作っているリースリングとピノノアール、ピノブランを買いました。(最初のワインの写真はここで買ったものです)

フランスでは日本よりは飲酒運転に対して寛大なようですが、さすがに到着してまもなく、時差ぼけ中の上に知らない外国の道なので、ここはやめておいたほうが賢明かと。
私たちはいつも交代で運転するので、二人とも飲みませんでした。

購入したのはどれも7〜8ユーロのデイリーワインです。
家に帰ってからリースリングを飲みましたが、とてもフルーティーで甘い香りがするのですが、飲んだら辛口ですっきりしています。
この地方のリースリングの特徴で、辛口のリースリングです。


★パーカー氏3つ星生産者が造る、素直な美味しさの優秀白ワイン!この夏イチオシ!!アルザス ...
ここのワインを日本で買えないか探してみましたが見つかりませんでしたが、おそらくこれ↑が近い感じだと思います。

後日、今度は思いっきり飲むために、コルマール発の酒蔵めぐりツアーに参加しました。
午前に2箇所、午後に2箇所回るツアーですが、午前の部だけ参加しました。

最初はベルグハイムBergheimという村の中心を出てすぐにあるマーセルダイスMarcel Deiss。
ここはアルザスではめずらしく、ぶどう種の混ざったワインも作っています。

畑の土ごとに葡萄の根幹になる味が違うという考えの下に、畑ごと(土ごと)にワインを造っているので、その畑に単一の葡萄が植えられている場合は単一の葡萄のワインになるし、複数植わっていれば複数の葡萄の入ったワインになる、のだそうです。
ラベルにも畑の名前(=土の名前)が表示されています。

ここでは7種類プラス1の試飲をしました。
単一のリースリング、ミュスカ、ケヴェルツトラミネール、何種類か入ったものなど。
ここのケヴェルツトラミネールはほかのところのより甘さが強い気がしました。
私やオットは普段だったら選ばない感じの味でしたが、このツアーで一緒になった女性2名の方にはとても好評でした。

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ここで試飲したワインでいくつか日本で買えるものを見つけました。

【ワイン 白】リースリング [2006] マルセル・ダイス 750ml
最初の一口は甘い感じがするけれど、飲んでみるとすっきり、でアルザスのリースリングらしいワイン。


現代アルザスワインの頂点を極めるジャン・ミッシェル・ダイス2004年 マンブールグラン・クリ...
普段我が家では縁のない、いいお値段のするワイン(グラン クリュ、特級)。スパイシーでドライ、確かに他のワインとは違っていましたし、とってもおいしかったですが、一本5ユーロのワインでもとってもおいしかったりするので、我が家にはもったいないかも。

こちらでは実際にワインを作っている方が説明してくれたり、ここのワイナリーの当主のジャン・ミッシェル・ダイス氏が挨拶に出てきてくれたりしました。

予定の7種類のあとに、ツアーで一緒になた女性が貴腐ワインを購入希望され、試飲をお願いしたので、おこぼれに預かりました。
このとき飲んだのは正確には貴腐ではなくて完熟なんだそうですが、本当にトロッとして、あま〜いワインでした。
アルザスではクリスマスなんかに、食事のあと散歩して帰ってきて、デザートと一緒に飲むんだ、と説明されました。
それはそれは口の中が甘くなるでしょうね。
でもアルザスも冬はとても寒いらしいので、合うんだろうなと想像できます。

次に向かったのは、リクヴィール。
ここはアルザスワイン街道の村々の中でも訪れる人の多い村でとてもにぎわっています。
この村は城壁をくぐって入りますが、入ってすぐのところにあるdopff&Irionという酒蔵がつぎの目的地。
ここではリースリングのスパークリングから始まって、すっきりから甘口へと合計7種類の試飲をしました。
アルザスの指定4種を中心の試飲です。
こちらのワイナリーのワインはマーセルダイスのものより全体に軽やかな感じでしょうか。
ここのケヴェルツトラミネールは香りは甘いけれど、飲み口は全然甘くなくて、のん兵衛の我が家向きでした。
こちら↓で扱っているようです。

ドップ イーオン アルザス ゲヴルツトラミネール '06Vin D'Alsace Gewurztraminer [2006]

ミュスカもアルザスのミュスカは、香りはまさにマスカットですが、ミュスカで時々あるようなぶどうジュースのような甘さが後に残るというようなことが無かったので、とても気に入りました。

試飲は有料で今回の場合はツアーに含まれています。
この酒蔵めぐりツアー、自分たちで一度レンタカーで回った後では、最初ずんぶん割高(半日で一人87ユーロプラスドライバーにチップ8ユーロ)に思いました。
でも、このあたりはフランス語しか通じない(いえ、ドイツ語も通じるかもしれません。)ので、ワインの説明なども自分たちで行ったらさっぱりなので仕方ないですね。
ワインの試飲はグラスに結構気前よく注いでくれて、もちろん本当に味を確かめたい人は前においてある壷に、飲みのこしを捨てるのですが、全部飲み干してしまう私たちは、やっぱり車でテイスティングをしに行くのは無理でした。

滞在中の食事の時もアルザスビールにアルザスワインをせっせと飲んで、今まで知らなかったアルザスワインの魅力を知りました。
とても香りの豊かなワインが多いように思います。

液体物の機内持ち込み禁止や預ける荷物の重量制限の厳しいこのごろですので持って帰るには、限界がありますが、探してみると、日本でも結構買えることが分かったので、アルザスワインも我が家のワインのラインナップに仲間入りしそうです。

実際持ち運びの苦労や、飛行機の重量制限オーバーの加算金などを思えば、日本で売っているお値段は結構お値打ちにも思います。


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旅のインフォメーション

ストラスブールへは関空からの場合
オランダ航空でアムステルダム乗り継ぎや
エールフランスでパリ乗り継ぎといった方法がありますが、
私のお勧めは
ルフトハンザです。
ルフトハンザの場合フランクフルトからはルフトハンザのバスでストラスブールに行けます。
ルフトハンザの機体と同じデザインのバスで、コードナンバーもついていますが、マイルは加算されないそうです。
この場合ストラスブールの空港ではなく、市内ど真ん中の中央駅の前にバスが着くので、とても便利です。
レンタカーのオフィスもここにありますし、駅前にホテルもたくさんあります。

フランクフルトから2時間半で到着します。
今回台風の影響で、出発が4時間遅れましたが、バスは一日何便か出ていますし、フランクフルトで荷物を受け取るので、乗り継ぎ便が換わってしまうことによって荷物だけ間に合わなくなってしまうという事態も起こりません。
予定のバスには間に合わなかったのですが、すぐに次のバスに振り替えてもらえて、フランクフルトに到着して待ち時間なく、乗り継げました。
すごく楽なので、行く予定のある方は、ルフトハンザも検討してみてはいかがでしょうか。

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子供と満喫、海外大自然旅行で始めたシリーズですが、子供たちもだんだん大きくなってくると学校の都合などでなかなか一緒に行ける機会が減ってきます。
せっかくチャンスがあれば、子供たちが無理なら二人で行ってしまおう、という作戦に変更しています。
今小さいお子さんをお持ちの方々、一緒に行けるのは案外限られた期間なので、満喫してくださいね。
そして、もう何年かすれば、大人の旅行を楽しめる日がやってくるはず。

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2009年04月16日

【子供と海外旅行】超番外編 香港ディズニーランドって覚えてる?


投稿者 武田りこ

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春休みに先かげて、娘と息子、私の両親で香港旅行を企てました。
子供たちもティーンエイジだし、飲茶にショッピングなど我が家に珍しく街を楽しむのもいいよね、という作戦でした。
出発間近になり、急遽、義妹とその子供たち(甥=新小3、姪=新年中)も参加することになりました。
小さい子供たちを香港で楽しませるのはどうしたらいいかな、と思っていたら、彼らから出たリクエストは、「ディズニーランドに行きたい。」
皆さん、香港にもディズニーランドあることを覚えていっらっしゃいましたか
私は、彼らに言われるまで、すっかり忘れていました。
何年か前に出来たというニュースを目にしましたが、それ以後あまり聞いたことがないような。
早速調べてみましたが、情報が少ない中、わかったことは、

○狭いらしい。
○すいてるらしい。
○汚いらしい。
○香港の中心地から近いらしい。

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さて、実際には

【よかった点】
○近いです。
空港からだと本当にすぐですし、中心地の私たちが泊まっていたホテルからだと、タクシーで30分、2000円くらいです。もちろんMRTなどの公共の交通機関で行っても、問題なく行けます。
○空いています。
月曜日だったせいもあるかもしれませんが、スペースマウンテン乗り放題。
パレードの場所取りも必要なし。
さすがに、ミッキー、ミニーと写真を撮ろうと思うと、覚悟が必要。
○ライオンキングのショー
これはここにしかないショーで、なかなかの迫力です。
○きれいです。
マナーの問題など心配されていたようですが、空いていたせいもあるのか、特に問題を感じませんでした。
○気候
日本の冬でも香港は暖かいので、そういう季節にお勧めです。
今回も日本はまだまだかなり寒かったのですが、薄い長袖一枚で暑くも寒くもなくて、快適でした。
夏は、日本と同じく暑いでしょうね。

【う〜ん、と思う点】
○狭いです。
ほんとに狭いです。東京の六分の一、と聞いていましたが、普通の遊園地くらいの規模です。
○小さいです。
シンデレラ城にしてもスモールワールドにしても、うんと小さくてちゃちな感じです。
パレードの規模も小さかったように思います。
○食べ物高いです。
これは、東京などに比べると安いでしょうが、香港は街で食べると安くておいしいので、園内で食べると割高感が強いです。
○開園時間、閉演時間に注意
5時くらいに終わってしまう日が多いので注意です。

総合的には、甥、姪にとっては、最高のディズニーデビューになったと思います。
特に姪にとっては、無駄に広い園内を歩き回ったり、走ったり、並んだり、場所をとったりというディズニーランド特有のとっても疲れることをまったくせずに、充分楽しんだので、とってもお値打ちでした。
娘の感想は「今回は小さい子達と一緒だったので行って楽しくて行ってよかったけど、香港に来てももうここのディズニーランドには来ないと思う。」ということでした。


香港旅行に行って、香港ディズニーランドに行くべきか、という問題については、私個人の意見としては、小さいお子さん連れの場合は行くのもいい案だと思います。
そうでない場合は、ディズニーランド世界制覇を目指していないなら、香港の街を楽しむほうがいいかな。

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2008年08月29日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第9回 白夜のアラスカVol.3


投稿者 武田りこ

氷河クルーズ

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カメラ目線?なラッコたち

アンカレッジは、寒いといっても昼間(ずっと昼間なんだけど、)は、無理をすれば半袖でも何とかなるくらいの気温でした。
ところがここからバスで1時間半ほど東に向かって、氷河クルーズに行く、という行程がいまいち理解できないまま、バスはウィッティアという町を目指します。
ウィッティアに行くには、最後にトンネルを通らなくてはなりません。
このトンネル、まっすぐで(本当に一直線)4キロあります。
幅は列車一台分、片道に30分ずつ交互通行で、なんとアラスカ鉄道も同じところを通ります。
つまり車も、線路の上を走るのです。本当にまっすぐで真っ暗なので、はるかかなたに出口の光がぽつんと見えてだんだん大きくなっていくのです。
アンカレッジからずっとこの手前までは青空が見えていたのですが、トンネルを抜けるとそこは雪だった、ではなく冷たい雨と、氷に覆われた山々。外は寒い。

この小さな港町は、このトンネル以外は海からしかアクセスできない小さな町なのです。
そしてそこには確かに氷河が。
さてここから、プリンス・ウィリアム湾のフィヨルド群への氷河クルーズが出発します。

双胴船と呼ばれるこの船は、船室にいても回りは窓になっているので走行中は船内から外を眺めて、見所になると船を停めてくれるのでデッキに出る、という人が多いようです。
alaska20.JPG走行中のデッキはものすごい風で、とても寒いのですが、結構楽しいので私たちは半分くらいは外で過ごしました。
私たちが参加したクルーズは湾内のクルーズなので、殆どゆれることもありませんでした。
出発して20分ほどすると、窓の外にラッコの姿が一瞬現れました。
みんなカメラ片手にラッコ探しが始まります。
しばらくするとまた一頭、次は2頭で、更に一頭、次々に水面に頭を出しては潜っていったり、お得意の背泳ぎをしたり、くるくる回ったり、もぐらたたきのように現れるラッコたち。
このクルーズでは運がよければ、鯨やシャチが見れることもあるそうです。

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サプライズ氷河、グレイシャーブルーと呼ばれる神秘的な青い色

船は、3つの大きな氷河の間近でしばらく停泊します。
3つの中でも最も大きいのがサプライズ氷河
ここは壁のように氷河の先端が切り立っていて、刻々と氷が落ちたり、氷柱が崩れ落ちたりします。
ここでも運がよければ、大きな氷柱の崩壊も見ることが出来るのですが、私たちが見たのは氷の塊が上から転がり落ちる場面だけでした。
それでも地鳴りのようなゴォーという音が静かな海に鳴り響いてとても神秘的でした。
氷河というのは河で、年に数センチだったり、数メートルだったりするけれど流れているのだということが、ここでは目で見て納得できます。


さて、このあたりはもうラッコだらけ。

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ラッコ、アザラシ、ゴマアザラシがいっぱい

冒頭の写真のように氷のかけらにのって、じっとこちらを観察していたり、大きな氷の絨毯の上でアザラシやゴマアザラシと仲良く寝そべっていたり。

停泊している船には、氷の塊がぶつかってきます。

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alaska25.jpgそして船内では、氷河の塊を引き上げてかち割り氷が振舞われます。もちろんここは、べたにオンザ氷河ロックを堪能しました。
氷河の氷は何万年の年月をかけて雪が圧縮されて出来ているので、とても硬くて、そこに液体を注ぐと、圧縮されていた中の空気が膨張してくるので氷の中から気泡が小さな音を立てて出来てきます。
大昔の空気がグラスの中に現れるのです。

今回のアラスカ旅行、一年前にチャーター便をの存在を知って思い立ったわけですが、関西からなどは一往復しかないこともあり、とても人気が高いようです。
ツアーはいくつか出ているので、なるべく安いのをと思い複数に予約をしていました。
でも結局、安いツアーには席が回ってこないらしく、サーチャージもあいまって、当初のつもりをはるかに越える金額となりました。
ちょうどキャンセルできる期限にばたばたしてたこともあり、キャンセルしそこなったような感じでした。
さらに、ものすごく暑い関西でスーツケースにダウンだとか冬物をつめると考えるだけで汗が噴出し、旅行前日まで用意する気分にすらならない、というかなりテンションの低い状態での出発でした。
ところが、いざ行ってみるとかなり期待を上回る旅行となったのは、ゆったり流れる時間や広がる大地の荘厳さのせいだったのかな、と思います。
日ごろせっかちであくせくしがちな自分が、ここでは大きな気持ちで過ごせたので、思春期真っ只中の高校生女子=娘、も中学生男子=息子も素直に楽しんでくれました。

なかなか、さあアラスカに行こうぜ、と思う人は少ないと思うのですが、この旅行記でへぇ夏のアラスカってこんなんなんだ、と知っていただけたら幸いです。

白夜のアラスカVol.1はこちら→
白夜のアラスカVol.2はこちら→


行きやすさ ★☆☆☆☆(チャーター便が取れれば、★4つ、ハワイよりうんと近いです。)
子供満足度 ★★★☆☆(小さいお子様には余りお勧めではありません)
自然感動度 ★★☆☆☆(自然そのもの度は★5つ)

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2008年08月19日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第8回 白夜のアラスカVol.2


投稿者 武田りこ

デナリ国立公園~アラスカ鉄道

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アラスカ鉄道

夏のアラスカに訪れる人たちが必ずと行っていいほど目指すところ、それはデナリ国立公園です。
アンカレッジから北へ約400キロ、ほぼ四国同じ面積を持つこの国立公園は、「人間は大自然にとって侵入者である」と言う姿勢を貫いているため、確かにあまり観光化されていません。
宿も公園内は、公園入り口からされに6時間進んだカンティシュナというところにあるだけで、部屋数も限られてるので普通は公園入り口の外すぐに何軒かあるホテルやロッジに宿泊します。
私たちはここでも、プリンセス ロッジという恐らくこのあたりで一番大きな宿に泊まりました。
公園内への車の乗り入れもかなり制限されていて、通常は公園入り口すぐのところまでで、中のキャンプサイトでキャンプする人だけもう少し乗り入れることが出来ます。
ですから、公園を奥まで進むには公園内のシャトルバス(有料予約制)か、現地ツアーのバス(こちらも要予約)に乗ることになります。
これらツアーは公園入り口から一本道をどんどん奥に進みます。
初めは道路わきには針葉樹林があるのですが、進むにつれて針葉樹の背が明らかに低くなっていきます。
だんだん、木とはいえないほどの高さになっていき、あたりはもうただツンドラが広がるばかり。

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middle of nowhereとはこのこと、まさに何もないところ
私たちが行ったツアーでは公園の半分くらいの奥まで入って帰ってくるので朝早く出発し(または午後)往復で8時間くらいかかります。

運がよければ(悪ければ?)グリズリーベアを間近で見ることもあり、ムースやドールシープ、カリブーの群れに出会うこともあります。
でもこの公園だけはアメリカのほかの国立公園と違って、人はバスから出られません。
人はそのにおいや痕跡を残すこともしてはいけないのです。
全く人に影響されない自然のままの姿がここにあります。
動物たちもまさに厳しい自然そのものの生活をしているので、8時間一生懸命さがしても、一頭も見れないこともあります。

実際今回は私たちがバスツアーに参加した日は一日中雨で(アラスカは夏は雨がとても多いのです。)、雷鳥2羽と遠くにかすかにカリブー数頭がみれただけで、バスの運転手兼ガイドさんが気の毒がっていました(一生懸命最後まで動物を探しながら運転してくれたんですけどね、やっぱり見れなかったのです。)
前日のバスに乗った人が話しているのを聞いていると、グリズリー数頭を間近で見たり、ムースやカリブーの群れも何度か見れたみたいでした。
動物ウォッチングを旅の目的にする場合は(特にお子さんが小学生くらいまで)、イエローストーン国立公園かカナディアンロッキーをお勧めします。
動物が見れなかったからバスが退屈だったかと言うと、そんなことはなく、ありえないような風景の中にいつまでもいたいと思うほどでした。

alasuka14.JPGこの日はグリズリーベアに会えませんでしたが、ロッジの近くに現れたりするとホテルが閉鎖されることもあるそうです。
さて、公園入り口を入ってシャトルバス(公園すぐ外のホテルやロッジからは、ビジターセンターまでは無料シャトルバスがあります)で5分ほどのビジターセンターからは1~2時間のトレイルが何本かあります。
翌日の朝早くこのトレイルを歩こうとロッジを出ましたが、ロッジのフロントの人にもシャトルバスの運転手さんにも、「大きな声を出してしゃべったり歌ったりしながら歩かないといけないよ。」と注意されました。
グリズリーベアに不意に出くわさないためだそうです。
こちらの存在を認識すると向こうが距離をとってくれる、と言うことだそうです。
知らずに出くわすと、襲われる確率が高いんだそうです。
ここにはグリズリーベアとブラックベアという2種類の熊が生息しているのですが,グリズリーベアに出くわしてしまったら、姿勢を低くして目をあわさないで、じっとしている(つまり、いわゆる死んだふり?)のが一番有効だけど、ブラックベアの時にはちょっとでもこちら大きく見せて、石を投げつけたり先制攻撃を仕掛けないといけない、と教えられました。でもいきなり熊に出くわして、これはグリズリーだ、とかブラックベアだ、なんてきっととっさに判断できないですよね。
あんまりみんなに言われたので、ちょっとトレイルを歩くのが怖くなりましたが、幸か不幸か結局ウサギ一匹と、ビーバーのダムに出会っただけでした。
早朝の針葉樹の森林浴はとっても気持ちよく、雨上がりだったので道の脇の小さな川なども水量が多くて迫力がありました。

アメリカの国立公園はどこでもビジターセンターがあり、とても充実しています。
ここデナリでもビジターセンターはとても良く出来ています。
そしてここではこのビジターセンターの前にアラスカ鉄道のデナリ駅があります。

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アラスカに限らずアメリカの田舎の線路はたまにしか列車が通らないせいかとっても無防備です

ここからアンカレッジまでアラスカ鉄道の旅をしました。
今回自分たちでのレンタカーでの旅でなくツアーにして一番良かったと思う点がここです。
レンタカーで来ていたら、帰りは列車というは無理ですよね。
当初、列車でアンカレッジまで8時間?、それは退屈でしょう、と思っていたのですがこれが大間違い。
アラスカ鉄道の車両は2階建てで2階は窓から天井がすべてガラス張り各車両にバーがついています。
座席は4人がけで、テーブルを挟んで二人ずつ向かい合わせに座ります。
トランプなどを楽しんだり、流れ行く景色を眺めつつアラスカの地ビールを飲んだり、あっという間に時は流れていきます。
1階は食堂車です。アラスカ滞在中の食事の中で一番美味しかったかも。
景色は最高、車両ごとにガイドさんがついています。
景色の見所があったり、線路脇に動物が現れたりすると、列車は速度を落としてガイドさんが説明してくれます。
何より素晴らしいのはデッキ
各車両ごとに後ろ側はデッキになっていて、オープンスペースになっています。
上の写真は最後尾からの写真です。
よく映画やドラマで、走っている列車の屋根に上ったり、列車から飛び降りたり飛び乗ったり、そんなことができてしまいそうな状況なのです。
すごい風が吹いてかなり寒いのですが、もうこのデッキに夢中になってしまって、かなりの時間をデッキで過ごしました。
ずっと後ろに伸びるまっすぐな線路は我が家の子供たちも大好きな映画スタンド・バイ・ミー
を思い出させます。
途中一駅停車して、アンカレッジ到着となるのですが、到着予定時刻自体が、「大体○時。」といった具合でここでの時間のゆったりした流れ方を感じました。
駅がなくても、途中の線路沿いに住む人は列車が通ると旗を振って乗せてもらうことが出来るんだそうです(その名もフラッグストップ、そのまんまやん。)

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途中の駅(タルキートナ)プラットホームなんてものはありません

再びアンカレッジに到着して旅の最後は、氷河クルーズです。

スタンド・バイ・ミー
アラスカ鉄道ではないけれど、アメリカの田舎の鉄道の雰囲気が満載

白夜のアラスカVol.1はこちら→


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2008年08月11日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第7回 白夜のアラスカVol.1


投稿者 武田りこ

Mt.マッキンリー~デナリ国立公園

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マッキンリー山

アンカレッジと言えば昔は、日本からヨーロッパなどに飛行機でいく場合は必ず経由した町ですが、今は航空機の性能が発達して、実は日本からの定期直行便はありません
直行で行くとたったの6時間半で着くアラスカ。
真夏や真冬にチャーターの直行便が運航されることを去年知って、この夏のアラスカ計画が持ち上がりました。
当初は、我が家流のいつもの旅行のように往復の航空機だけを取って、現地ではレンタカーで気ままな旅をしようと計画したのですが、今回はそういうわけには行きませんでした。
まず、関西からの直行便は夏に一往復のみ。
とても人気で、ツアーですべて押さえていて、航空機だけの販売には殆ど席は回ってきません。
それに、アラスカに行ってからの大きな目的地であるデナリ国立公園は、徹底的に自然を保護しているので訪問者の数も制限されており、こちらも個人で行くには相当前から予約が必要となります。
と言うことで、武田家としては初のツアーでの訪問となりました。
暑くて溶けそうな毎日ですが、アラスカ旅行記で少し涼んでいってください。

直行での飛行機がアンカレッジに到着して、さっそく外はひんやりしています。
マッキンリー山、デナリ国立公園を目指して北へ向かいます。
アラスカといえば、そう、広い

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アンカレッジ周辺で目に付くのは、自家用飛行機です。
道も鉄道も無いところが殆どなので、私たちが自家用車を持つような感覚で、自家用飛行機があるようです。
さて、バスで3時間移動して最初の宿はタルキートナ郊外の(と言ってもタルキートナ自体人口800人の町です)プリンセス ロッジ。
ここからの眺めが、冒頭のあのマッキンリー山です。
ここのロッジは本当に素敵でロビーの外の広いバルコニーにはゆったりしたいすが並べられそれらはすべてマッキンリーの方角を向いています。
初のぼぼ白夜を体験しようと、一生懸命起きていましたが、午後11時ごろ、空はまだまだ明るいうちに、時差のせいでなが~い一日を送った私はあえなく熟睡。
朝5時におきたときには、やっぱり空は明るかったのでした。

タルキートナは、マッキンリーに登頂を目指す人たちの出発点の町です。
あの植村直己さんも何度も訪れ、そして最後に旅立った町で、彼の常宿もここにあります。
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私たちはこのタルキートナから、セスナの遊覧飛行で、マッキンリーやその周りの氷河の上を飛びました。
我が家には高所恐怖症(夫)や乗り物酔い(私)、とにかく怖いことはいや(母)など、当初セスナは乗り気でない人ばかりだったのですが、覚悟を決めて乗ってみると、全くゆれないし、本当に息を呑むような絶景の連続に皆声を失って、降りるときにはもうパイロット(これがまた私好み)に感謝感謝でした。
「ここのセスナは落ちたこと無いの?」と言う失礼な私の質問に対して、「ここのパイロットたちは、悪天候で遭難した登山者を救助に向かうのも仕事なので、救助に向かう飛行機が落ちたら、救助にならないでしょ。だからここのパイロットたちは優秀な人ばかりで、落ちたりしないよ。」とにこやかに答えてくれました。

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セスナから見た完全に円になった虹
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大河が流れているように見える氷河
さてタルキートナという地名はナが川で、三つの川が合流する所、と言う意味だそうです。 ここでは、ジェットボートでその川を2時間ほど上ることができます。 途中ハイキングも含まれていていますが、ヨーロッパからは乳児を連れた家族もたくさん来ていました。
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アメリカの国鳥白頭鷲
さて、ここから更に3時間ほど北上して、デナリ国立公園を目指します。 デナリというのは地元の言葉で偉大なもの、つまりマッキンリー山のことを指します。 デナリに到着してからは次回。


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2007年08月31日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 ヨセミテ番外編 サンフランシスコ


投稿者 武田りこ

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霧のゴールデンゲートブリッジ

ヨセミテ国立公園に行く時には、サンフランシスコから向かうのが一般的です。
サンフランシスコは、こじんまりとして、とてもきれいな街なので、アメリカの人たちの人気観光都市でもあります。
神戸から行くと、坂、大きな橋、港など、風情が似ていて親しみやすい街です。
公共の交通手段が発達していて、車でなくてもたいていのところにも行けてしまうアメリカではとても珍しい都市で、歩いていても比較的安心です。
アメリカに住んでいる人にとっても、魅力的な観光都市なのも納得できます。
子供を連れて、アメリカの都市を観光するのにとても行きやすいと思います。

今回私たちが一日半でみたサンフランシスコをお届けします。


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名物のケーブルカー回転中

始発地点では、人力でケーブルカーを回転させて、方向転換をします。
8月と言えば日本からの観光客でごったかえしているのかと思いきや、大半がアメリカ人観光客、ほかに欧米からの観光客風の人が多数。
こんなにたくさんの人が歩いている、アメリカの街ははじめて見た、と言うくらいの混雑振りです。
このケーブルカー、切符(市内の公共の乗り物一日乗り放題11ドル)を買うのに20分、ケーブルカーに乗るのにさらに1時間並びました。

ケーブル始発点があるユニオンスクエアから、ケーブルに乗って、有名なロンバート坂で一回ケーブルをおりて、ロンバート坂で写真を撮り(み~んな、同じ行動をとっているので、迷うことはありません。)、さらにケーブルで終点まで向かうと、ピア39などで有名な、フィシャーマンズワーフに到着します。

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ピアから見えるアルカトラズ島

このあたりも本当に観光客で大賑わい。
沖にはザ ロックなどの映画でも有名な、昔最も脱獄しにくい刑務所とされ、多くの凶悪犯が収容されていたアルカトラズ島がみえます。
ここにはツアーも出ていて、前回夫と来た時には、その場で申し込んですぐに行けたので、そのつもりだったのですが、人気が出たのか(プリズンブレイクのせい?)、あまりに観光のハイシーズンだったせいか、1週間先まで予約がいっぱい、と言われて断念しました。


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ピア39の先まで行くと、野生のアシカがたむろしています(ほんとに、たむろしているんです。)
1989年のサンフランシスコの地震のあとから、自然に集まってくるようになったらしいです。

SFsoup.jpgフィッシャーマンズワーフ一帯は、お土産屋さんやら、レストラン、シーフードの屋台のようなものなどたくさんお店があり、小学生以上位のお子さんなら楽しく歩くことができると思います。
名物のクラムチャウダーは是非一度、これも名物のサワーブレッドの器で食べてみてください。
完食を目指すなら3人でひとつくらいにしておくほうが無難ですが。

一足伸ばす余裕がある場合、アルカトラズ島ともうひとつお勧めは、サウサリートです。
サンフランシスコから、ゴールデンゲートブリッジを渡った向こう岸の小さいおしゃれな港町です。
ここに行く方法は二通り。ゴールデンゲートブリッジを渡る方法と、フェリーで渡る方法。
せっかくなら両方で、ということで、行きはフェリー帰りはバスを使いました。
サンフランシスコ側から、サウサリート行きのバス停を探すよりフェリー乗り場のほうがずっとわかりやすい、と言う理由で、行きがフェリーでした。


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フェリーからみたサウサリート

ほんの30分足らずのフェリーですが、海からゴールデンゲートブリッジや、サウサリート、サンフランシスコの街を見ることができて、値段も6ドルくらいなので時間がある方はぜひ一足伸ばしてみてください。
帰りのバスはサウサリートはメインロードは一本道なので、バス停はすぐ見つかります。
バスを使えば、車無しでもゴールデンゲートブリッジを渡ることができます。
橋の両側にもバス停があるので、一度バスを降りて歩いて橋を渡ったり、写真をとっったりしてまた次のバス(一時間に一本)に乗ることもできます(このバスは一日パスの対象外)。

SFnighthilton.jpgサンフランシスコはカリフォルニアの太陽と、海に流れる寒流の影響で、夏は昼間日向では半そでで十分ですが、影に入ると肌寒く、夜は結構冷えます。
暖かくなった空気が海で冷やされて、この時期は有名な霧のサンフランシスコになる日が多く、ゴールデンゲートブリッジも7月8月は、完全に見えるのは週に1~2回なんだそうです。
現地の人に言わせると春と秋しかない気候なので、すごく暑くなったり、極端に寒くなったりはしないようです。
夏に避暑をかねていくにはとてもいいところです。
私たちはユニオンスクエアのヒルトンホテルに泊まりましたが、観光にはとても便利なロケーションですし、ヨセミテをはじめいろいろなツアーがこのホテルから出発になっているらしくて、観光客(と言ってもほとんどがアメリカの人)でいっぱいでした。
このホテルのお勧めは最上階のレストラン&バー。
360度サンフランシスコの夜景が見えるおしゃれなバーです。
はじめ子供を連れてはいるのを躊躇したのですが(入り口の雰囲気が、高級だったので)、入ってみるとレストランのほうには赤ちゃん連れの方もいるし、バーのほうでもカジュアルな格好で来ている人もたくさんいて、さすが、ほとんどが観光客、という感じで肩肘張らずにおしゃれなバーと夜景を楽しめます。

サンフランシスコを舞台にした映画やドラマはたくさんあって、私が見ている横から子供も時々見ているので、テレビで見たことのある風景や街並みを楽しんだようです。

サンフランシスコが舞台のドラマ、映画
フルハウス -ファースト・シーズン- コレクターズ・ボックス
これはもう古典フルハウス

チャームド ~魔女3姉妹~ シーズン1 vol.2
子連れじゃなかったら、ここのロケ地に行きたかった、チャームド

ザ・ロック 特別版
これのせいで、アルカトラズ島ツアーが人気になった? ザ ロック

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2007年08月16日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第6回 全米で一番人気 ヨセミテ国立公園


投稿者 武田りこ

【ヨセミテ国立公園】

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夕日に映えるハーフドーム

サンフランシスコからほぼ真東やや南、車で約5時間の位置にあるヨセミテ国立公園は、そのアクセスのよさ、美しさ、そして何日滞在しても尽きることのないアクティビティなどから、アメリカでもっとも人気のある国立公園といわれています。
日本から訪れる人も多いのですが、残念ながら多くの場合、SFからの日帰りツアーのようです。
確かに大きな見所は、ドームを大きなナイフで半分に切ったようなハーフドーム、そして世界一の一枚岩、エル キャピタンで、どちらもとてつもなく大きいので、どこからでも見ることができます。

でもせっかく、ヨセミテの存在を知ってここまで足を伸ばすなら、レンタカーで自分で見て回る足がある場合は1泊2日、バスなどで訪れた場合は2泊3日は滞在してほしい所です。

今回2度目の訪問でしたが、前回は夫と二人車での気まま旅だったので、今回は娘たちと一緒、そして車なしのヨセミテ旅行、果たしてうまくいくのか少々不安のまま出発しました。


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左にエルキャピタン、奥にハーフドーム

○ヨセミテへのアクセスと宿泊

レンタカーの場合
サンフランシスコからなら約5時間、ロスアンゼルスから約7時間、ヨセミテに近づくにつれアメリカドライブにしては、狭くカーブの多い道になります。
宿泊も自分で手配することになり、いずれの宿も一年と一日前からの予約で、特に7月8月はすぐにいっぱいになります。
公園の外にはモーテルがありますが、ヨセミテの場合公園入り口のゲートからまだまだ先は長いので、園内に泊まれないと、もったいないです。
当日の朝キャンセルのリリースがありますが、朝早くにキャンセル待ちに登録しないと難しいので、お子様連れや、大人数の旅にはちょっと難しいかも。
ちなみに前回夫といったときはヨセミテのベストシーズンといわれる6月でしたが、Curry villageのテントキャビンにキャンセル待ちで泊まることができました。

SFからのツアーを買う
この場合も予約をする必要がありますが、ヨセミテ内の宿は、ツアー会社が押さえている分があるので、少々出遅れても、園内に泊まることが可能になります。
JTB、パーラーカー社など、1泊2日を基本に延泊という形で、アレンジしてもらえます。

園内の主な宿
アワニーホテル
アメリカ人が一生に一度は泊まってみたい宿、というアワニーホテル。
日本から旅行社を通じて予約すると、1泊7万円もかかるとか。
部屋数も少なく人気なのでなかなか取れません。

ヨセミテロッジ
ヨセミテ内で最大の収容人数。
中級程度のモーテルくらいの設備ですが、ヨセミテ滝にも近くて家族連れには一番お勧め。

カーリービレッジ
主にテントキャビンでバスなしの部屋もあります。
夏でも夜は毛布が必要。


テントサイト
園内に11のキャンプサイトがあります。
ロッククライマーや、ハイカーの方たち、アメリカの人だと家族連れでもたくさん泊まっています。
ただし、熊が出るので食べ物や匂いのあるものは使うとき以外はベアーボックスという箱の中にしまわないといけません。

いずれも個人でとる場合は
Yosemite Reservations

○Yosemiteの見所

エル キャピタン
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世界一の一枚岩、ロッククライマーの聖地と呼ばれる巨大な岩です。
この距離から見ていても、登っているはずのロッククライマーは、双眼鏡でも小さすぎて見えないほど、この岩は巨大です。
熟練したロッククライマーで平均3泊4日かけて登るんだそうですが、いったどうやって寝たり、食べたり、その他いろいろするのか不思議でなりません。

ハーフドーム
これも大きいので、ヨセミテのバレーから見ることができますが、バレーから車かヨセミテ内から出ているバスで約1時間半のグレーシャーポイントから見ると、真正面に見ることかできます。
バスツアーは昼間しかありませんが、夕日に映えるハーフドームはグレーシャーポイントが最高です。

グレーシャーポイントまで歩いて登るトレイル(片道3~4時間)もあります。
ハーフドームに登るトレイルもあり、健脚なら普通の人でも往復13時間くらいで登れるそうです。
ただし最後は一本のロープだけが頼り、滑落死する人も珍しくはないそうで、高所恐怖症の人は絶対無理ですね。

グレーシャーポイントに設置してある望遠鏡をのぞくとハーフドームに登りきった人の影が、ありのようにうごめいて見えます。

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グレーシャーポイントからのハーフドーム



落差では世界第三位のヨセミテ滝をはじめ大小さまざまの滝が岩の割れ目から噴出しているように見えます。
ヨセミテ滝は2段に別れていて、下段の滝は散歩程度の装備で15分も歩けば到着します。

メタセコイアの森
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宿のあるヨセミテバレーからは車かバスで2時間ちょっとでメタセコイアの森があります。
車が木の中を通る写真ってみたことないですか?
ここにもその木はあったのですが、あれは人間が木に穴を開けたので、その木は枯れてしまったのです。
そういった反省から、今はメタセコイアのこの森はとても丁寧に管理されています。
上の写真の木は樹齢2000年以上、雷に打たれたりして穴が開いているのだそうです。

車がない場合は、グレーシャーポイントと、このメタセコイアの森を回るバスツアーを、各宿泊施設のツアーデスクで申し込むことができます。朝8時半から夕方5時くらいまで、英語ですがバスの運転手さんがガイド兼お笑いトークでしゃべり続けて楽しませてくれます。


○Yosemiteの過ごしかた
Valley内
shutlle.jpgヨセミテは谷の底がvalleyになっていて、すべての宿泊、トレイルへの入り口はValley内にあります。
そしてそのValley内には無料のシャトルが頻繁に走っているので、移動に不便はありません。
むしろ車で移動しようとすると、駐車場が少ないので苦労します。

人気の国立公園ゆえの問題点として、車の排気ガス汚染があり基本的にはValley内の移動は車を持っている人もシャトルを使うことになっています。
このシャトルは電気で動きます。


トレイルを歩く
ヨセミテ滝(下滝)やミラーレイクなど、お散歩気分ででかけらるトレイルから、ハーフドーム登頂のように夜明け前から出かけるようなものまでヨセミテ内には本当にさまざまなトレイルがあります。

今回挑戦したバーナル滝は初級コース往復2~4時間、夏でも枯れない滝で、水の多い季節はトレイルに滝の水しぶきが降りかかってずぶぬれになって滑る、ということだったのでちょうどいいや、と思い登り始めました。

前半、思ったより急な道だな、なんて思っていたら、後半は大変。
不規則な自然の急な石段が果てしなく続き、左側は滝つぼに向かって切り立っているのに、手すりはたまにしかありません。
登るのはいいけど、降りるのは恐ろしそう(実際降りるときはへっぴり腰になりました)。

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滝が流れ落ちはじめるところまで登り、滝が落ちていくところを間近で見ることができますが、そこにもたいした柵はありません。
”滝に落ちる水は急に流れが速くなります。川に入って滝に流される人が毎年います。落ちたら助かりません。”という注意書きを見ました。


このトレイルは、すごい人気のトレイルで、3歳くらいの子供を何人も一人でつれて登るお父さん、首が据わったばかりの赤ちゃんを担いで登るお母さん、88歳と85歳の杖をついた老カップルなどなどここに来る人たちのバイタリティーには圧倒されます。

ここからさらに上にもうひとつ滝があって、さらに登るとハーフドームだそうですが、特に熟練していなくても大丈夫、とは言うものの、相当な覚悟で登ったほうがよさそうです。

のんびりすごす
グランドキャニオンと逆で、ヨセミテは谷の底に宿泊施設があります。
真ん中を川が流れ、その周りが草原になっています。
アメリカ本土から来ている人の多くは、ゆっくり滞在して、川の周りで一日水遊びをしてすごしたり、自転車を借りてValley内を散策したりしています。

川の水は雪解け水なのでヒヤッとして冷たくて、昼間はとっても気持ちがいいです。

馬に乗って短いトレイルを歩くこともできます。

そうやってすごしていても、ちゃんとエルキャピタンとハーフドームは見えるので、小さいお子様連れにはのんびりすごすのが一番のお勧めかもしれません。

○Yosemiteの動物たち
アメリカの国立公園は、野生動物を野生の習性のままに、という取り組みをしています。
ヨセミテのように、観光客がとても多い場合は難しいのでしょうが、さまざまな努力をしています。

普通に出会うのは、リスや鳥たち。
トレイルを歩いてであったり、草原に散歩に来るのは、シカたち。
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木の間などにたまに現れる、熊。
Yosemitebear.jpg


朝早く出くわしたコヨーテ。

人間は、自分たちの食べこぼしなどを動物たちが食べたりしないように気をつけることを要求されます。

○Yosemiteの気候
夏のヨセミテは昼間はとっても日差しが強くて暑いくらいですが、湿気がなくて夜は温度が下がります。
前回夫と行ったときに、カーリービレッジのテントキャビンのキャンセル待ちで、「暖房はないけどいいですか?」と聞かれて、冷房の聞き間違いかと思いましたが、朝方になってその意味がわかりました。
昼間でも、グレーシャーポイントは標高が高いので半そででは寒いくらいです。

一般的にはベストシーズンは6月です。
ヨセミテバレーに流れる水はすべて雪解け水なので、8月には滝はほとんど枯れてしまいます。
4月くらいから、水量が増して迫力が出てきますが、5月だとまだ雪が残っていて、閉鎖さている道路やトレイルがたくさんあり、いけないところがたくさんあります。

何度も通っている人や、このあたりに住む人たちは冬の雪に閉ざされた静かで荘厳なヨセミテが一番だと口をそろえて言います。一度いってみたいな~。

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2006年09月20日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第5回 映画ロケ地の宝庫カウアイ島


投稿者 武田りこ

【映画ロケ地の宝庫カウアイ島】

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ナパリコースト

ハワイ諸島の主な島の中で最も古い島、カウアイ島はホノルルから西に150kmしか離れていませんが、最近まではあまり観光化されていませんでした。
近年はアメリカ本土からの直行便の乗り入れなどで、注目度が急上昇中です。
それもそのはず、このたった直径50kmの島の中には、グランドキャニオンにも引けをとらない渓谷ジャングル切り立ったコースト、そして勿論ディープブルーの海など、本当に盛りだくさんなのです。
近年の人気の高まりのおかげで、リゾートホテルも充実しているので、バカンスをかねての自然体験旅行には最適。

車しか移動手段はありませんが、小さい島に見所がつまっているし、なんといってもハワイなので、子供連れにも安心です。

空港のあるリフエからリゾートエリアのポイプあたりまでは、ショッピングモールもあり、島の中心です。
このあたりでも少し奥にはいれば、カヤックのできる川もあります。
プレスリーのブルーハワイなどの映画で有名なシダの洞窟へは、遊覧船でダンスを観賞しながら川を上っていきます。


青い海のイメージのハワイですが、このカウアイ島のワイメアキャニオンに向かうと、自分がハワイにいることを忘れます。
切り立った谷沿いにドライブウェイを上がっていくと空気がひんやりしてきて、周りの景色が濃い緑の木々から、高原のように変わっていきます。
日本の山を登るようなくねくねしたヘアピンカーブの道を上がっていくのとは随分違うので、自分がどれだけ登ってきたのか車に乗っている間は実感がわきませんが、あっという間に1000メートル登っているのです。
そして上から見下ろすキャニオンは、グランドキャニオンさながらです。

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キャニオンから海まで見渡すことのできるポイントもあり、グランドキャニオンよりもこちらに軍配を上げる人も多いのも頷けます。

トップの写真のナパリコーストもジュラシックパークなどのロケに使われていますが、ここは陸地から車で行くことができません。
へリツアーに参加するか、私たちがしたように海から近づいていくかのどちらかになります。(歩いていくという人もいるようですが)

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ナパリコーストに向かうボートには、イルカがよってきたり、海がめが横切っていったり。
絶景を見ながら、子供たちはシュノーケリング、私たちはダイビングを楽しみました。

kauiaboad1.JPGリゾートエリアもとてものんびりしていて、やしの木よりも高い建物は禁止されているので、落ち着いた雰囲気です。
真っ白に続くビーチは、少し波があってボディーボードやサーフィンを楽しむ人が多いので、小さいお子さんは、波のないエリア(ちゃんと囲ってあります)で遊ぶ方が安全です。
わが子たち(親たちもです)はボディーボードにはまって、いつまでも波と戯れていました。
カウアイ島はサーフィンでとても有名なんですよ。

カウアイ島は映画のロケ地としてもとっても有名なので、代表的なものをいくつか紹介します。
まずはいかにもハワイ、という映画の代表、ブルーハワイ

ブルーハワイ

そのほかにも、ハワイ、としてではなく、ジャングルや、豊かな地形を利用した映画もたくさんあります。

ジュラシック・パーク
ジュラシック・パークもそのひとつ。
はじめてこの映画見た時、こんな島(恐竜はいなくていいです)に行ってみたい!と思ったのですが、カウアイ島に来て、その念願がかなったわけです。

キング・コング デラックス・エクステンデッド・エディション(3枚組)
1976年の名作映画館版のキングコングで、キングコングが住んでいた島も、ここ。

ほかにも、えっ、これがハワイで撮影されたの?という映画もたくさんあります。
インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク〈THX版〉【字幕版】
その代表がハリソンフォードのインディージョーンズ。
インディージョーンズの冒険はエジプトとか中東だったはず。
でも、そういうシーンの多くは実はこの島で撮影されています。
それだけこの島はいろいろな顔を持っているのです。

今もきっといろいろなハリウッド映画やドラマの撮影が行われているはず。
しかもこじんまりした島なので、ホテルやレストランでハリウッドスターのくつろいだ姿に出会えるかも、という浅はかな目論見は外れましたが(大体、いても気がつかないかもしれない私)、あらゆるところで、大自然しかも、映画の中で見た場面に出くわすこの島は、私の大のお気に入りです。


行きやすさ ★★★★☆
子供満足度 ★★★★☆
自然感動度 ★★★★☆


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2006年08月23日

子供と満喫!海外大自然旅行 第4回世界初の国立公への旅3


投稿者 武田りこ

【世界初の国立公園への旅3】
イエローストーン国立公園野生動物編

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悠々と寝そべるアメリカバイソン

アメリカに住んでいたときに夫と二人、車でアメリカ、カナダの国立公園をたくさん巡って、一つ一つの公園に感動した私たちは、子供を絶対に連れてこよう!と話していました。
そしてそのチャンスが巡ってきた時、子供たちの年齢(小学2年と年長)も考慮して最初のアメリカ大自然を体験する国立公園として、イエローストーンを選びました。
その大きな理由が、野生動物の宝庫であること、です。
manybisons91.jpgグランドティトンからの道すがらからすでに、草原で悠々と草を食んでいるバッファロー(正式名称はバイソンといいます。)が数頭、車窓から見え始めます。
その大きさといったらオスは900キロというから、相当おおきいです。
もうこの時点で子供たちは大興奮。
はじめのうちはいちいち車を止めてみていましたが、次々現れるので、途中からは車の中からみて通り過ぎることに。
そして、前回紹介したOld Faithfulのあるガイザーカントリーに到着です。

yellowbison.jpgここでいろいろなガイザーやプールを見るためにトレイルを歩いていると、群れから離れたオスのバッファローが悠然とトレイルを横切っていったのです
あまりの大きさとあまりの近さに子供たちだけでなく夫もフリーズ
おとなしい性格とはいえ野生ですし、この自然はもともと彼らのもの。
ここでは彼らが主役なので、ただじっと通り過ぎるのを待ちます(足が震えますが。)

実はバイソンはこの国立公園内には本当にたくさん住んでいて、一日目はバイソンを見るたびに興奮していたのですが、二日目以降は、他にもいろんな野生動物に出会うこともあり、バイソンはよほど近くに現れるか、ものすごい数の群れにでも出会わない限り素通りされてしまうのでした。

elk91.jpgmanyelks91.jpg
その姿の美しさで言うならナンバーワンはelk(エルク=鹿)です。
今回の旅はいろいろな都合上9月の終わりから10月はじめという、この公園としてはぎりぎりのところだったので、結構寒かったり、吹雪に遭ったりしました。
でもこのエルクに関しては、この季節が最高です。その立派な角は秋から冬にかけてのオス同士の戦いのために成長し、冬には抜け落ちてしまうので、この季節には一番立派な角を見ることができます。
吹雪の中、オス同士が、雄たけびを上げて縄張りを主張している場面に出くわした時は、その幻想的な風景に、子供たちも声も出さずに見守っていました。


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こちらはちょっととぼけた感じのプロングホーン
群れで棲んでいるので、バイソンほどではありませんが、見つけやすいです。

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これはちょっと見にくいのですがコヨーテです。 動物の宝庫とはいえ、コヨーテはすばしっこく、単独で行動するので、見つけるのは難しいらしいです。 他にも写真が間に合わなかったのですが、おおかみ(Gray Wolf)イーグルにも遭遇しました。

野生に生きている動物をこちらがよそからやってきた者として、彼らに敬意をはらって観察させてもらう、そんな姿勢を子供たちに学んで欲しい、ここはそういう国立公園なのです。


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さて、イエローストーン国立公園の中の宿は、各エリアにありますが、最もにぎわっていて施設も整っているのはガイザーエリアです。
その中でもオールドフェイスフルインという世界最大のログキャビン風ホテルが有名です。
吹き抜けのロビー、大きな暖炉、ロッキングチェアーなど古きよきアメリカそのものです。
勿論日本からも予約できます。

旅のインフォメーション
イエローストーン国立公園内宿泊予約
シーズン5月から10月(ベストは6~8月)

アメリカの国立公園全般に言えることですが、食事は期待しない方がいいです(というか、はっきり言ってだんだんいやになってきます)。
特にこのグランドティトン~イエローストーンはとても園内が広いので、いったん園内に入るとマ○ドすらありません。
国立公園内施設の売店やレストランのみです。(つまり超アメリカの超田舎の食事)
小さいお子様のいる場合日本からある程度もって行ったほうがいいと思います。


行きやすさ ★★☆☆☆
子供満足度 ★★★★★
自然感動度 ★★★★★

自然を守るために 写真以外はとらなで。 思い出以外は持って帰らないで。 足跡以外はのこさないで。
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2006年08月02日

子供と満喫!海外大自然旅行 第3回世界初の国立公園への旅2


投稿者 武田りこ

【世界初の国立公園への旅2】
イエローストーン国立公園見どころ編

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GrandTeton国立公園を北に抜けると、もうそこはYellowston国立公園の南ゲートになります。
ここが世界最初の国立公園
広さは四国の約半分なので、ここまで来たなら、できれば3泊は国立公園の中でステイして、盛りだくさんの見どころを満喫して欲しいですね。
宿泊はそれぞれのエリアにありますが、子連れの場合特に荷物も多いので、一番にぎやかなガイザーカントリーに連泊をおすすめします。(詳しくは次回)

さて、Yellowstone国立公園は5つのエリアに分かれています。

○ガイザーカントリー
oldfaithful91.jpg
一番南でもっともにぎわっていところ。
Old Faithfulという間欠泉が中心。
このOld Faithfulは120年間ほぼ一定の噴出時間、間隔、高さを保っているので、すぐ前にあるビジターセンターで時間を確認して、噴出を見ることができます。
65分おきに4万リットル!の熱水が60メートルもの高さまで吹き上がるのです。
アメリカの国立公園はどこもそうですが、厳重な柵などは一切設けていないので、間近で見ることができる代わりに、子供などが落ちたりしないようにするのは、すべて親の責任です。yellow1.jpg

ここでもほかにも大小さまざまな間欠泉、Poolと呼ばれる熱湯の温泉もすぐ近くまで行ってみることができるので、くれぐれも子供から目を離さないことは絶対必要です。
このpoolがこんなに綺麗なブルーなのは、温度があまりにも高いため、生物が繁殖しないからなのだそう。(子供が落ちたら、ほんとに大変です。)

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なかなか大きさが伝わらないとおもいますが、人はこのように大地にしかれた木の歩道の上だけを歩きます。(下に降りたら、熱い!です。)

一日目はここをみてまわるのが、精一杯。


マンモスカントリー
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ガイザーからまっすぐ北へ80キロほどいったマンモスホットスプリングスの景色は本当に不思議です。
マンモスの温泉といわれるだけあり巨大なウェディングケーキのような温泉段丘の上から大量の温泉が流れ落ち続けています。
トレイルがあるので、歩いて間近に見ることができます。(子供の手を離さないで。)

○ルーズベルトカントリー
公園の北東部。ここはほのぼのとした草原地帯なので、マンモスホットスプリングの帰りか、次に紹介するキャニオンカントリーのついでに、よるくらいでいいのでは。
パスしてもいいですが、なぜか子供たちはここのロッジの一階のレストランのアイスクリームが気に入ったようでした。

二日目は、朝から出発してこの2つのエリアを見て回りました。
ここはずいぶん緯度が高いので、私たちが訪れた9月の終わりには、このあたりで、吹雪に遭いました。


○キャニオンカントリーyellowfall.jpg
トップの写真のようにイエローストーンがYellowstoneと呼ばれるゆえんの大峡谷。
38キロにわたる黄色い峡谷をイエローストンリバーが流れて、滝になって落ちていきます。
この滝の下までいけるトレイルがあります。
アンクル トムズ トレイル。150メートルを一気に降りるトレイルで結構きついですが、年長児だった長男も降りきって、登りきる(こっちが大変、でも降りるほうが恐いです。)ことができたので、ゆっくり時間をかけて、歩いてみてはいかがでしょうか。(くれぐれも子供の安全は注意してください。)

ものすごい水量で流れる川のふちまでいけるところもあり、この辺りは、どこを取っても大自然の驚異を感じます。
途中お店などは一切無いので、ホテルを出るときにお昼の用意を買っていって、自然の丸太のベンチで、オープンエアランチを楽しんでください。

○レイクカントリー
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キャニオンから南へ行くと、マッドボルケーノというカラフルな泥沼がありボコッボコッと不気味な音を立てています。
そこを抜けると今までの荒々しい不思議な光景から一変して、穏やかな美しい湖が現れます。
ここは、ゆっくり滞在するといいのですが、残念ながら日程の都合上、(他に見どころが多すぎるので)さっと見て回るだけになりました。

Yellowstoneの魅力は、この圧倒的な自然だけではありません。
ここは、びっくりするほどたくさんの野生動物に出会える場所なのです。
続きは次回。

Yellowstone国立公園基本情報はここ


行きやすさ ★★☆☆☆
子供満足度 ★★★★☆
自然感動度 ★★★★★

自然を守るために 写真以外はとらなで。 思い出以外は持って帰らないで。 足跡以外はのこさないで。
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2006年07月05日

子供と満喫!海外大自然旅行 第2回世界初の国立公園への旅1


投稿者 武田りこ

【世界初の国立公園への旅1】
グランドティトン国立公園

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アメリカ ワイオミング州の北西に位置するYellowstone国立公園は、世界で初めての国立公園で、アメリカに住む人たちにとっても憧れの国立公園です。

日本から、Yellowstone国立公園に行こうとすると、ジャクソンという小さな町がゲートシティとなります。
そこから北へ車で向かうわけですが、Yellowstoneに到着する前に現れるのがGrand Teton国立公園です。

息を呑むような美しい山、悠々と流れるスネークリバー、静かな湖面に映る山々のリフレクション、どの位置にいても360度パノラマの大自然に圧倒されます。

この景色、見覚えのある人も多いのでは?
ここは、映画シェーンの舞台なのです。

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車であらゆる場所から景色を眺めるだけではなく、ちょっとしたトレイルを進んでいくと、川のほとり、湖のほとりにも出られます。

こんなに大きな風景に出会ったことの無い子供たちは、時間を忘れて飽きることなくただただ、あたりを歩いたり、川や水に触れてみたりしていました。
本格的なものから、子供もでも気軽に歩けるものまで、さまざまなトレイルがあるので、時間と体力に応じて、歩いてみると、さらにすべてのスケールの大きさを感じることができます。

少し車で山に登ってトレイルを少し歩くと上からスネークリバーを眺めることもできます。
ベストシーズンに行くと、遠景では見えなかった、小さな花が実はたくさん咲いていることがわかります。

神戸っ子の私は山とか海には親しんでいるのですが、大きな川や丘というものにあまりなじみがなくて、ここの風景はまさに私の憧れの景色そのもの。
下を見ると、どこまでも続く丘に小さな花がつながってはるか向こうにゆったりと川がながれていて、背後の山は夏でも雪に覆われて、ごつごつと聳え立っています。

木々の陰から鹿が覗いていたり、小さなリスはあちらこちらから、顔を出します。
これらはすべて野生なので、絶対食べ物を与えない、のがアメリカの国立公園の鉄則です。
アメリカの国立公園は、とてもしっかり管理されていて、ビジターセンターで自然の成り立ちや、かかわり方などの説明や展示があり、大人でも勉強になることがたくさんあります。
子供たちがここで地球や大自然について、少しでも学んでくれたなら、ここまで来たかいがあります。

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そして、ここでは、運がよければ野生のヘラジカ(moose)に出会うことができます。
ヘラジカは臆病なのか、人の気配がするとすぐに消えてしまうのでちょっとした忍耐が必要ですが、実際に見るとその意外な大きさと、ユニークな風貌に魅せられること、名違いなしです。
ヘラジカに会うには、朝早くか、夕暮れ時がチャンスです。

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さて、せっかく西部劇の舞台GrandTetonを訪れたら是非体験して欲しいのが、ブレックファーストライド。
早朝から片道小一時間景色を見ながら馬に乗ります。
そして川辺でカウボーイに作ってもらう朝食を、澄んだ空気の中でいただくツアーです。
夏でもひんやりする中で、熱い珈琲と雄大な景色、一生忘れない朝食です。

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刻一刻と表情を変えるサンセットは、ずっとこのまま見ていたい、そんな気持ちになります。

サンセット、ブレックファーストライド、そしてMooseを体験するためにもぜひ、国立公園内の宿泊施設で最低1泊することをお勧めします。

さてGrand Tetonを南から北に抜けると、いよいよ世界で最初の国立公園であるYellowstone国立公園に向かいます。


旅のインフォメーション

アクセス
ゲートシティ ジャクソンにはソルトレイクシティーから約50分のフライト
ジャクソンホールエアポートでレンタカー(小さい空港なので、行く前に予約しておく方が安心)
ここからは北にほぼ一本道なので、アメリカドライブ初心者にも比較的行きやすいと思います。

むしろ帰りに注意。
小さい空港なので、最後に空港に曲がる所の小さいサインを見逃して、ずいぶん行き過ぎて、帰りの飛行機に間に合わないかと、冷や汗をかいたのは私です。

宿泊
ジャクソンの町にもホテルはありますが、せっかくなら国立公園の中で。
Jacson Lake Lodge (設備の整ったホテル形式)
Colter Bay Cabin(山小屋風のキャビン、子供はこちらの方が楽しいと思います。)
GrandTeton国立公園内宿泊予約サイト

Grand Teton国立公園基本情報はここ

ベストシーズン
6月7月がベストですが、5月から10月半ばくらいまでなら楽しめます。
緯度が高いので、それ以外のシーズンは特に子供づれには厳しいです。
(ジャクソンのあるジャクソンホールはクロスカントリーなどのウィンタースポーツのリゾートでもあるので、ウィンタースポーツに興味のある方は、冬もまた違った魅力があります。)


ここが舞台の映画
シェーン(字)

行きやすさ ★★☆☆☆
子供満足度 ★★☆☆☆
自然感動度 ★★★★★

自然を守るために 写真以外はとらなで。 思い出以外は持って帰らないで。 足跡以外はのこさないで。


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2006年06月26日

【子供と満喫!海外大自然旅行】 第1回ハワイ島


投稿者 武田りこ

子供と満喫!海外大自然旅行を担当します。武田りこです。

皆さんはどんな旅行スタイルがすきですか?
私は、都会よりは田舎、ショッピングよりは、大自然を体感できる旅行が好きです。
そんなにしょっちゅう旅行に行けるわけではありませんが、行く時は自分も子供たちも自然の偉大さに抱かれるような旅行を目指しています。

これから行こう!と思われる方の参考に、また、当分は行く機会がなさそう、という方にも、こんなところもあるんだ、と思っていただけると幸いです。

さて第一回は、皆さんにもなじみの深く、子供連れで行きやすいハワイです。
せっかくハワイに行くなら、一足伸ばしてビッグアイランドと呼ばれるハワイ島もすてきです。

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ハワイ島はハワイ諸島の中で最も大きく、そして若い島です。
今でも活動中のキラウエア火山、世界の天体観測所のあるマウナ ケア山など、時間があれば見所はきりが無いほどです。

子供連れのハワイ島の場合、拠点はコナ、そしてその北に広がるリゾート地帯が便利です。
この旅で子供たちの印象に一番残ったのは、ドルフィンクエストです。

ヒルトン ワイコロア ビレッジ内にあるこのドルフィンクエストでは、イルカと触れ合うことができます。
イルカの生態をトレーナーの人に教わり、実際に一緒に戯れたり、キスをしたり、最初はこわごわだった子供たちも、イルカに促されるように、ふれあいを楽しむことができます。
5歳以上の子供なら参加資格ありです。
大人のプログラムもあるので、興味のある方は、要チェック。

ただ、イルカの負担にならないように人数が限られているので、是非事前にインターネットで予約していくことをおすすめします。
ちょうどアトピーにイルカセラピーがいい、という話を聞いていた私は(下の子がアトピー)、迷わずここを目指しました。

コナのマリーナでは毎夕とローリングから帰ってきた船が、その日の獲物を引き上げる風景も見ることができます。konafish.jpg
このマリーナからダイビングに行きましたが、子供のボートに一緒に乗って、ボートと追いかけっこをする野生のイルカたちに歓声を上げていました。

とても広い島なので、せっかくの大自然を満喫するならレンタカーは必要です。
でもお子さんの年齢によってはヒルトンワイコロアビレッジなどのとても大きな規模のリゾートもたくさんあり、その中でゆったりすごしても、素敵な休日になるでしょう。


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アクセス
ホノルルからアロハ航空かハワイアン航空でコナ空港まで約35分
ヒロ空港まで40分。


ヒルトン ワイコロア ビレッジ
Dolphin Quest
ハワイ島観光局

行きやすさ ★★★★☆
子供満足度 ★★★☆☆
自然感動度 ★★★☆☆


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