投稿者 唐土かほる
【パパ育児のススメ(4)】

自分が子供の頃から子供を育てることを夢見ていたくせに、私は実際の子育てについて何も知らない人間でした。
妹は私と2才違い、物心ついた時は一緒に遊んでいましたし、甥っ子が生まれた時も溺愛しながらもオムツを替えてあげたりミルクを作ってあげたりはしなかったので、オムツがどんな形をしているのか、ミルクってどうやって作るのか、1日何回授乳するのか、お風呂ってどうやって入れたらいいのか、熱が出たらどうしたらいいのか、そもそも赤ん坊ってどんな風に成長するのか、なーんにも知らなかったのです。
双子を妊娠してから、たまごクラブを買ったり、妊娠に関する本を買ったりして妊娠中の生活についての心得などを勉強しました。育児書も数冊買ってあれこれ予備知識を得ました。読めば読むほど0歳児というものは違った種類の人間でよくわかんない状態になってしまった覚えがあります。
そして出産。35週で生まれた双子はどちらも保育器に入れられ、母子同室となったのは1週間後(しかも次女だけ、長女は結局3週間保育器に入っていました)。ちょっと遅れをとりながらも0歳児育児が始まりました。
赤ん坊なんておっぱいを吸わせたらぐんぐん飲んでくれると思っていたのに、おっぱいの出が悪いのか30分吸わせてもほとんど体重が変わらず、「あんた30分間何やってたの」と思ったこともありました。沐浴の練習を助産婦さんに習いながらやってみたのですが、不器用な私はなかなか上手くできず、お風呂一つ入れるのも大変~と憂鬱になったものです。
産後1ヶ月で母子3人そろって退院しました。その後2週間は私の母が手伝いに来てくれて母と夫と私の3人で二人の赤ん坊と格闘する毎日。さらに2週間後、私は戦線離脱して職場に復帰しました。
その後、育児の主導権は夫にうつったものの、何しろ双子ですので私も育児に協力は惜しみませんでした。夜と週末は双子と格闘の日々。毎日何時間寝たのか考えるとこわいので考えないようにしていました。
そんな毎日でしたが、子供たちはそれなりに順調に育っていきました。0歳児の頃はどんどん成長するので、育児のフェーズもどんどん変わっていきます。私は時々育児書を開いてみて「生後3ヶ月は・・・ふむふむこういう成長をするのか。こういうことをしていかないと行けないのか」などと知識を詰め込んでいくのですが、怒濤の毎日、なかなか思ったような育児はできません。
不思議だったのは育児書を数冊買っておいてあるのに、育児主担当の夫は全くそれらを手に取ろうとしなかったこと。それでも器用に子供にミルクをあげ、オムツを替え、上手にお風呂に入れ、夜泣きにも対処していました。9月に生まれたので最初に冬を迎えたのですが、暑さ寒さも上手く調節し、風邪をひかすこともなく、多少熱が出てもその時その時、上手く対処していました。
そのうちにハイハイをして動き回るようになると心配なのが家庭内での事故。それもうまくこなしたのか、二人ともケガも火傷もせず、スクスク成長しました。
夫に聞いてみたことがあります。「育児書読まなくてもどうしたらいいのかわかるの?」夫はこう答えました。「赤ん坊の顔を見てたら、どうしたらいいかわかるよ。あとは常識で考えたらわかる。」
夫はいつも赤ん坊の顔と常識を照らし合わせて考えるそうです。常識知らずの私にはとても真似できないことですが・・・。(^^;)
「答えは子供の顔に書いてある」
夫はそう言いますが、私にはなかなか読み取れません。夫を育児主担当にしてよかった、と心から思った瞬間でした。
【今日の1冊】育児大百科―ひよこクラブ ベネッセ・ムック―たまひよブックス
とはいえ、育児書を読むのは楽しいもの。たまごクラブとひよこクラブにもお世話になりました。イラストや写真が多用されていて読みやすい1冊です。
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自立心旺盛な娘たち
投稿者 唐土かほる
【パパ育児のススメ(3)】

「お父さんが子育てしてると、お子さんってどんな風に育つんですか?」と時々聞かれます。実は私もどんな子供に育つのか興味津々。現在、経過観察中です。
現時点(女の子の双子・4才)でご報告すると、自立心旺盛な子供に育っています。男親ってあまり細かく手や口を出さないようなんです。私なんかつい、子供がぐずぐずとパジャマのボタンをとめていると手伝ってしまうし、食事の時に口のまわりが汚れると「お口のまわり汚いよー」と言いつつ、タオルでふいてしまいます。おもちゃが散らかっているとイライラして「片づけなさいよー」と言いながら(怒鳴りながら?)おもちゃを拾い集めてしまいます。意識してやっている訳ではなく、つい身体が動いてしまうんですよね。皆さんはどうですか?
男親は自分からほとんど手出ししません。「着替えろー」とパパが号令をかけると時間をかけながらも自分でパジャマに着替えます。その間、夫はテレビを見ています。食事中、口のまわりが汚れていても「ふきなさい」と言うだけです。おもちゃも「片づけろー」と言うだけで絶対に自分では片づけません。そんな環境で育っていると、子供たちは結構、早いうちから、たいていのことは自分でするようになってきました。
娘たちがまだ2才の頃、たまげたことがありました。
その日は仕事で早朝に家を出ました。夫も双子もまだ寝ているところをそっと出て行き、誰が先に起きるんだろう・・・目が覚めて私がいなかったら泣くかしら・・・などと思いつつ出勤しました。帰宅して夫に聞いてみると夫が起きた時には二人とも起きていて、普段着に着替えて朝ご飯を食べていたそうです。
その頃はトイレトレーニング中だったのですが、まだ自分でトイレにのぼれなかったので、二人ともお風呂でおしっこをしたとか。そして自分たちで勝手に洋服をひっぱりだし、おもいおもいの格好に着替え、コーンフレークの箱を持ってきて、食卓にぶちまけてポリポリ食べていたそうです。(お皿は食器棚の高いところにあるので取れなかったもよう)
3才になると、休みの日に私が朝寝坊をしていると、自分たちで冷凍庫から食パンを取り出し、電子レンジで解凍してジャムをつけ、コップに牛乳を入れて勝手に二人で朝ご飯するようになりました。そして勝手に遊んでいます。
子供って本来、なんでも自分でやりたがるものです。その一方、親に甘えたい気持ちもあるので、親が手や口を出すとうっとうしがる反面、頼ってしまうのも事実。実際、すぐ手が出る私には「ママ~、ボタンとめて~」と言ってきます。「やらせること」と「やってあげること」・・・このバランスって難しいですよね。
我が家の双子もこれからどのように成長していくのかわかりませんが、生活力のある人間に育ってくれたら嬉しいです。
【今日の1冊】子供を愛しすぎてダメにする親―わが子を「自立」させないと、何が起きるか!
責任感の強いワーキングマザーは子供を愛しすぎる?様々な事例が紹介されています。親だけでなく、人間関係に悩む子供たちにも読んでもらいたい1冊。
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2004年09月29日
あせも知らずの娘たち
投稿者 唐土かほる
【パパ育児のススメ(2)】
こんにちは!唐土かほるです。
今日は男親による大胆育児の一コマをご紹介いたします。
我が家の双子が生まれた時、赤ん坊のおしりは脱脂綿を大きめにカットしたものをタッパーに入れ、ひたひたの水をはってしめらせて「おしりふき」として使うように、と病院から指導がありました。市販の「おしりふき」には薬品が入っているので新生児にはあまり使わない方がいいとか。
退院後も私はせっせと脱脂綿をカットして「おしりふき」を作り、赤ん坊がウンチをするたびに使っていたのですが、夫はオムツ替えをする時にいきなり赤ん坊をキッチンに抱っこして行き、シンクでお湯を出しておしりを洗い始めました。(@0@)
シンクですよ。食器を洗ったり、野菜を洗ったりするあのシンクで赤ん坊のおしりを洗い始めたんですよ。私はビックリ仰天!してしまったのですが、夫曰く「赤ん坊のウンチは汚くない」。言い切りました。そして毎回ウンチの時はシンクでおしりを洗っていました。
ついでに「おしも」も洗えて赤ん坊の方も気持ちよさそう。そのうちに私も脱脂綿でちょこまか拭くのが面倒になり、ウンチが出ると「パパ~洗って~」と洗浄委託するようになりました。片手で赤ん坊を抱えてもう片方の手でおしりを洗うのですから、女親にはなかなかできません。
今だから言いますが、生後半年が過ぎ、お出かけをよくするようになってからも、外出先でウンチが出ると、夫が男子トイレに連れて行き、洗面台でおしりを洗っていました。(他の男性諸氏ごめんなさい)おかげでうちの双子はオムツかぶれ知らずで育ちました。
今でも夏になるとシャワーをよく使わせています。幼稚園から帰って汗だくになっているとすぐシャワー。お昼寝から起きて寝汗をかいているとすぐシャワー。女親って昼間からシャワーをあびるのに抵抗がありますよね。お化粧とれちゃうし。男親はその点まったく抵抗がないようです。自分もついでにシャワーを浴びて、みんなスッキリしてました。おかげで今年のような猛暑でも双子はあせも知らずで過ごしたのです。
男親ならではの大胆育児。結構、理屈にかなっているものです。
【今日の1冊】できる男が選ぶ生き方ビジネスダディ ― 子育てはママの仕事という常識のウソ
『7つの習慣』を著したスティーブン・R・コヴィー も絶賛!動機づけ、チームづくり、共感、交渉、計画などのビジネススキルを子育てに 生かす、という興味深い切り口で書かれています。パパだけでなくビジネスウーマンのママにもおすすめの1冊。
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2004年09月23日
パパが子育てをするようになった理由(わけ)
投稿者 唐土かほる
【パパ育児のススメ(1)】
皆さん、はじめまして!唐土(もろこし)かほると申します。
晩婚ながら結婚2年目に双子の女の子が生まれ、私は産後8週間で職場復帰。以来、夫が専業主夫として双子育児を担当しているちょっぴり変な家庭です。
男の育児ってどんな展開になるんだろう・・・と正直ドキドキ、でも興味津々の毎日でありましたが、早いものでもう4年が経ちました。今ではそれなりにこのライフスタイルが気に入っています。
男親ならではの大胆育児や子供たちの成長ぶり、そしてまだまだマイノリティな子育て専業パパの悩みなどを書きつづっていきたいと思っています。
第一回目は、我が夫がどうして育児に専念することになったのか、をご紹介いたします。
私、唐土かほるは子供の頃から子育てするのが夢でした。自分が子供のくせに、子供が生まれたらこんなことをしてあげようとかこんなことを教えてあげよう、などとあれこれ考えておりました。私の母が専業主婦だったからかも知れませんが、子供が生まれたら家にいて、子供のためにあれこれ世話を焼いてあげたいと思っていました。一緒に遊んだり、絵本を読んだり、お花の名前を教えてあげたり、お料理を教えてあげたりしたいと思っていました。
けれども夫と出会ってから自分がなんと物知らずなんだろうと思うようになりました。知識がないだけでなく、地震が来たらどうしたらいいかとか、家族が病気になったらどうしたらいいかとか、いわゆる生活力がない自分に気が付いたのです。
夫は私と違って物知りで生活力のある人です。ある日、私は思いつきました。子供が生まれたらこの人に育ててもらった方が豊かな子供になるんじゃないかしら・・・と。
結婚する前から私の洗脳作戦が始まりました。
「絶対、あなたの方が子育てに向いてると思うよ」
「私よりなんでも知ってるし、子供にいろんなことを日々教えてあげられるよ」
「子育てってどんな仕事より大事なことだと思うよ。国の明日を作る基本だもん。」
元々子供好きの夫はまんざらでもない様子。しめしめ・・・。
結婚2年目で妊娠、思いがけなく双子でした。
双子の妊娠と育児は大変!と助産婦さんをはじめまわりの方々から言われましたし、双子の親御さんが書かれた本などを読んでも壮絶な毎日が予想されました。でもそれがかえってB型夫のチャレンジ精神をかきたてたようです。
妊娠中はさすがにいろいろありましたが、なんとか無事に出産。産後8週間は夫婦二人体制で双子と格闘し、産休が明け、私は早々に戦線離脱いたしました。そして夫が育児の主担当に。
夫はジャズミュージシャンで仕事も不定期なので、育児に専念しやすかったというのもありますが、仕事が入ると夫の母に手伝ってもらってなんとか赤ちゃん時代を乗り切りました。
その後、パパ育児は興味深い展開をしていくのでありました。
【今日の1冊】『パパイズム』
「リング」の鈴木光司さんは子育てパパとしても有名です。そんな鈴木光司さんの子育てエッセイの1冊。
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2004年09月16日
唐土(もろこし)かほるプロフィール
投稿者 唐土かほる

唐土(もろこし)かほる
1963年生まれ、蟹座、おおざっぱなO型
●仕事
鉄道会社に勤務するサラリーマン
●家族
夫とミニチュアシュナウザー(雄・1999年生まれ)と双子の娘(2000年生まれ)
●趣味
双子育児(趣味程度にしかやっていない(^^;))、部屋の片付け(でも掃除は嫌い)、インテリアや収納の本を読むこと
●好きな食べ物
お菓子全般(特にチョコレート)、お芋の天ぷら、おもち(毎年お正月は食べ過ぎておなかをこわしてます)
●好きな言葉
Time will tell.
●メッセージ
ずーっと双子に憧れていたら思いがけなく双子が生まれました。その双子出産を機に、あみだくじで負けた(ウソです)夫に双子育児をまかせ、フルタイムで働くお気楽ママです。双子の不思議さ、双子育児の面白さ、男の子育ての意外な発見・・・などなどを「双子日記」というブログで発信中。【200万人のホームページ選手権2004「Blog・テキスト部門」部門賞受賞】
皆さん、よろしくお願いしまーす。
◆双子日記◆
http://futagonikki.web.infoseek.co.jp/blog/
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